水道代を節約するなら、家庭の水の43%を使うお風呂と20%を使うトイレから見直すのが近道です(東京都水道局の調査)。東京23区の料金で計算すると、4人家族ではお風呂の残り湯を洗濯に使うだけで年約1万円下がります。一方で一人暮らしは、水道代の約96%が水を使わなくてもかかる分なので、節水で下がる額は小さめです。この記事では、東京都水道局の料金表と調査をもとに、節約方法ごとの効果を家族の人数別にまとめます。
| 使い道 | 割合 | 4人家族(月22.4m3)なら |
|---|---|---|
| お風呂 | 43% | 約9.6m3(約9,600L) |
| トイレ | 20% | 約4.5m3 |
| 洗濯 | 16% | 約3.6m3 |
| 炊事 | 15% | 約3.4m3 |
| 洗面・その他 | 6% | 約1.3m3 |
東京都水道局の調査では、家庭で使う水の4割以上がお風呂、2割がトイレです。この2つで6割を超えるので、節約の効果も大きくなります。反対に、歯みがきや洗面は合わせても6%で、ここをいくら頑張っても水道代はあまり変わりません。
水道代は、使った量(m3)で決まる部分と、使わなくてもかかる基本料金でできています。多くの市町村では使う量が多いほど1m3の単価が高くなるので、たくさん使っている家ほど節水の効果が大きくなります。くわしくは3つ目の見出しで計算します。
| 節約方法 | 減る水の量(4人家族・1か月) | 4人家族 | 一人暮らし |
|---|---|---|---|
| トイレを節水型に取り替える(13L → 大4.8L・小3.6L) | 約4.4m3 | 約1.6万円 | 約460円 |
| お風呂の残り湯の半分(約90L)を洗濯に使う(毎日) | 約2.7m3 | 約1.05万円 | 約920円 |
| 食器洗いを手洗いから食洗機に(1日1回) | 約2.0m3 | 約7,800円 | 約710円 |
| シャワーを1人1日1分短くする | 約1.4m3 | 約5,800円 | 約250円 |
| 歯みがきをコップにくんでする(1人朝晩) | 約1.2m3 | 約4,800円 | 約230円 |
| トイレの「大」と「小」を使い分ける(1人1日3回を小に) | 約0.4m3 | 約1,700円 | 約180円 |
東京23区の料金で計算すると、4人家族で効果が大きいのは、トイレの取り替え(年約1.6万円)と残り湯の再利用(年約1.05万円)でした。古い便器は1回に約13Lを流すものがあり、TOTOは大4.8L・小3.6Lの節水型に替えると約71%の節水になるとしています。取り替えには工事費がかかるので、古いトイレを使っている家が、リフォームのときに検討する方法です。
お金をかけずにできるのは、残り湯を洗濯や掃除に使う、シャワーを少し短くする、歯みがきをコップでするといった方法です。シャワーを家族全員が1日1分短くするだけで、4人家族なら年約5,800円下がります。シャワーやお風呂のお湯を減らすと、お湯をわかすガス代・電気代も下がるので、家計への効果は水道代の分より大きくなります。お湯の節約はガス代の節約、1回ごとの水道代はお風呂1回の水道代でまとめています。
パナソニックの比較では、食器40点・小物20点を洗うのに、手洗いは約75L、食洗機(NP-TZ500)は約9.9Lで、水の量は約7分の1です。東京23区の4人家族の料金では、1回あたり約22円の差になり、毎日使うと年約7,800円、水道代が下がる計算です。手洗いのお湯を使わなくなる分、ガス代も下がります。ただし食洗機には電気代がかかるので、家計全体では電気代も合わせて比べてください。
食洗機を使い始めて水道代が上がったときは、入れる前の予洗いを流しっぱなしでしていないか、1日に何回も回していないかを見直しましょう。食洗機そのものは1回約10Lなので、それだけで水道代が大きく上がることは考えにくく、使用水量が大きく増えているなら水漏れも確かめてください。
東京23区の料金で計算すると、一人暮らしの平均的な使用量(月8.1m3)の水道代は月約1,990円で、そのうち1,903円(約96%)は水を使わなくてもかかる分です。東京23区の料金表は、水道は1か月5m3まで、下水道は8m3までが基本料金に含まれているためです。一人暮らしが水の量を1割減らしても、水道代は月約30円しか下がりません。
家族が増えると事情が変わります。4人家族(月22.4m3)では使わなくてもかかる分は約33%で、残りは使った量によるものです。1m3減らすと約333円下がり、1割減らせば月約750円、年約9,000円の差になります。「水道代の節約は意味ない」と言われるのは、主に使う量が少ない一人暮らしや二人暮らしの場合です。
| 方法 | 効果 | 注意すること |
|---|---|---|
| 節水コマ(蛇口の中に入れる部品) | 蛇口の開け方によっては最大50%の節水(東京都水道局) | 東京都水道局は営業所で無料配布。一般用の蛇口だけで、お湯の蛇口・レバー式には付かない |
| 100円ショップの節水グッズ(蛇口の先に付ける部品・シャワーヘッドなど) | 水の出る量をしぼる仕組み。効果は商品の表示で確かめる | 家の蛇口・シャワーの形に合うか、取り付け方を確かめる |
| 元栓(メーターの止水栓)を半分閉める | 使う量が同じなら料金は減らない | メーターは通った水の量で計る。半開きで使うと止水栓の部品が傷む(埼玉県杉戸町) |
| トイレのタンクにペットボトルを入れる | 流す水は減るが、おすすめされていない | 流す水が足りず、排水管が詰まるおそれ(東京都下水道局) |
東京都水道局は、一般用の蛇口に付ける節水コマを営業所の窓口で無料で配っています。蛇口の開け方によっては最大で50%の節水になるとしています。ほかの市町村でも配っていることがあるので、水道局のホームページで探してみてください。100円ショップの節水グッズも、水の出る量をしぼる仕組みはほぼ同じです。付けられる蛇口の形かどうかを、買う前に確かめましょう。
反対に、元栓を半分閉める方法は水道代の節約になりません。埼玉県杉戸町は、メーターは通った水の量を計っているので、止水栓を半開きにしても使用水量が同じなら料金は減らないと案内しています。半開きのまま使うと止水栓の部品が傷み、取り替えの費用は使う人の負担になります。トイレのタンクにペットボトルを入れる方法も、東京都下水道局が、流す水が足りずに排水管が詰まることがあるとして、避けるよう呼びかけています。
節約を始める前に、検針票の使用水量(m3)を確かめましょう。平均より大きく多いなら、節約より先に水漏れや使い方の変化を疑ったほうが近道です。トイレの便器に水が流れ続けているだけで、1か月に約20m3が漏れることもあります(東京都水道局)。漏れの確かめ方と金額は水漏れの水道代、高くなった原因の見分け方は水道代が高い原因でまとめています。
平均くらいの使用量なら、使う量の多いお風呂・トイレ・洗濯から見直すのが効果的です。人数ごとの水道代の平均は水道代の平均(世帯人数別)、2か月分の請求の見方は水道代はなぜ2か月に1回?で確かめられます。
A. 家庭の水の43%を使うお風呂と、20%を使うトイレです。お金をかけずにできる方法では、お風呂の残り湯を洗濯に使うのが効果が大きく、東京23区の4人家族で年約1万円の計算です。古いトイレを使っているなら、節水型への取り替えで年約1.6万円下がる計算になります(工事費は別)。
A. 湯船1杯(約200L)は、シャワー(1分約12L)の約17分にあたります。1人がシャワーを10分ほどで済ませるならシャワーのほうが水は少なく、家族が続けて入るなら湯船にためたほうが少なくなることがあります。くわしくはお風呂1回の水道代で計算しています。
A. 水の出る量をしぼる仕組みなので、同じ時間浴びれば水は減ります。節水の割合は商品ごとに違うので、商品の表示で確かめてください。お湯の量も減るので、ガス代・電気代も下がります。ただし浴びる時間が長くなると、効果は小さくなります。
A. 東京23区の料金では、4人家族の使用量の近くで1m3減らすと約333円下がるので、2か月で約3m3(1か月約1.5m3)減らせば約1,000円です。家族全員がシャワーを1日1分短くすると1か月約1.4m3なので、ほぼこれにあたります。
8都市の水道料・下水道料の毎月の動きは光熱費ウォッチで確かめられます。
この記事の情報は2026年10月25日時点のものです。主な出典: 東京都水道局「水の上手な使い方」「水道料金・下水道料金の計算方法(23区)」、パナソニック「食器洗い乾燥機 NP-TZ500」、TOTO「ニュースリリース(2016年7月25日)」、杉戸町「メーターボックス内の止水栓について」、東京都下水道局の排水設備の案内資料。金額は東京23区の料金表で計算した目安で、料金表は市町村ごとに違います。特定の商品をすすめるものではありません。