ガス代を節約するなら、まずお湯(給湯)の使い方から見直すのが効果的です。環境省の調査では、ガス給湯器の家がお湯に使うエネルギーは、料理のコンロの約5倍でした。この記事では、その調査を当サイトで集計し直し、資源エネルギー庁の節約の試算を2026年11月検針分のガス単価で計算し直して、効果の大きい順にまとめます。
環境省の2023年度の調査で、ガス給湯器を使う家のエネルギーの使い道を見ると、お湯(給湯)が年9.29GJ、料理のコンロが年1.72GJで、お湯はコンロの約5.4倍でした。お湯とコンロを合わせたうちの約84%がお湯です。お湯には、お風呂・シャワー・洗面・台所の洗い物がすべて入ります。
このお湯のエネルギーを都市ガスの量に直すと、年約206m3分です。料理のコンロは年約38m3分でした。暖房は電気のエアコンや灯油の家も混ざっていますが、ガスファンヒーターや床暖房を使う家では、冬のガス代を大きく押し上げます。ガス代の節約は、お風呂とシャワー、次に暖房の順に考えると効果が出やすくなります。
| 節約方法 | 減るガス(都市ガス) | 都市ガス(東京ガス) | プロパン(同じ熱) |
|---|---|---|---|
| 家族が続けて入浴し、追い焚きをしない | 年38.20m3 | 約6,700円 | 約12,200円 |
| シャワーを1日1分短くする | 年12.78m3 | 約2,300円 | 約4,100円 |
| ガスファンヒーターを1日1時間短くする | 年12.68m3 | 約2,200円 | 約4,100円 |
| ガスファンヒーターの設定を21℃→20℃に | 年8.15m3 | 約1,400円 | 約2,600円 |
| コンロの炎を鍋底からはみ出させない | 年2.38m3 | 約400円 | 約800円 |
いちばん効果が大きいのは、家族が間をあけずに続けて入浴して、追い焚きをしないことです。資源エネルギー庁の試算では年38.20m3のガスが減り、2026年11月検針分の東京ガスの単価で年約6,700円になります。お風呂のふたをこまめに閉めて、お湯が冷めにくいようにするのも同じ考え方です。
次に効くのがシャワーです。45℃のお湯を出す時間を1日1分短くすると、ガスは年12.78m3、約2,300円減ります。体を洗っている間はシャワーを止めるだけでも、1分くらいはすぐに縮められます。料理のコンロは、炎の大きさを見直しても年約400円で、お湯に比べると効果は小さめです。
環境省の調査で、冬に湯船にお湯をはる日数ごとに、お湯のエネルギーを1人あたりにならすと、週7日はる家は年4.59GJ、まったくはらない家は年2.98GJでした。毎日湯船にお湯をはる家は、1人あたり約1.5倍のエネルギーをお湯に使っています。都市ガスに直すと、1人あたり年約36m3、約6,300円の差です。
ただし、この差には家の広さや給湯器の種類の違いも混ざっています。冬に湯船につかるのは、体を温める大切な時間でもあります。湯船をやめるより、まずは続けて入って追い焚きを減らすほうが、無理なく大きな効果が出ます。
家計調査の2021〜2025年の平均では、二人以上の世帯のガス代のうち約3分の1が1〜3月の支払いでした。12〜4月の5か月では、1年の約53%です。冬は水道の水が冷たく、同じ温度のお湯をつくるのに多くのガスを使うためです。冬の節約は、そのまま1年のガス代の節約につながります。
ガスファンヒーターを使う家では、暖房の使い方も効きます。設定温度を21℃から20℃にすると年約1,400円、使う時間を1日1時間短くすると年約2,200円の節約です。ガスファンヒーターの1時間のガス代はガスファンヒーターのガス代でくわしく計算しています。
| 1か月の使用量 | ガス代 | うち基本料金 | 基本料金の割合 |
|---|---|---|---|
| 9m3(夏の目安) | 2,627円 | 909円 | 約35% |
| 15m3(年平均の目安) | 3,773円 | 909円 | 約24% |
| 30m3(冬の目安) | 6,488円 | 1,206円 | 約19% |
一人暮らしでは、ガス代のうち基本料金の割合が大きくなります。月15m3使う場合、基本料金は3,773円のうち909円で約24%です。使用量を減らしても基本料金は残るので、節約できる幅は家族の世帯より小さめです。
環境省の調査では、ガス給湯器を使う一人暮らしの家も、お湯にコンロの約3.5倍のエネルギーを使っていました。一人暮らしの節約も、まずはシャワーの時間です。湯船にお湯をはるときは、お湯の量を減らし、冷めないうちに入りましょう。一人暮らしのガス代の平均は一人暮らしのガス代の平均でまとめています。
| 節約方法 | 都市ガスの家 | プロパンの家 |
|---|---|---|
| 追い焚きをしない | 約6,700円 | 約12,200円 |
| シャワーを1日1分短く | 約2,300円 | 約4,100円 |
| 3つ合計(追い焚き・シャワー・コンロ) | 約9,400円 | 約17,100円 |
プロパンガス(LPガス)は1m3あたりの料金が高いので、同じ節約でも金額の効果は都市ガスの約1.8倍になります。お湯の節約を3つ続ければ、プロパンの家では年約1.7万円です。プロパンの家ほど、お風呂とシャワーの見直しが効きます。
プロパンガスは販売店が料金を自由に決めるので、使い方だけでなく1m3あたりの単価と基本料金も確かめましょう。2025年4月2日からは、基本料金・従量料金・設備料金を分けて示す「三部料金制」が販売店に求められています。地域の平均の料金はプロパンガスは都市ガスの何倍?で確かめられます。賃貸住宅では入居者がガス会社を選べないことが多いので、単価が高いと感じたら管理会社や大家さんに相談するのがひとつの方法です。
ガス代は、ガスメーターを通って使われたガスの量で決まります。ガス機器を使っていなければガスは流れないので、元栓を開けているだけではガス代は増えません。それでも使わないのに使用量が増えているなら、ガス漏れなどのおそれがあるので、ガス会社に相談しましょう。長く家をあけるときやゴム管を使う機器は、安全のために元栓を閉めておくと安心です。
A. お風呂・シャワーなどのお湯です。環境省の2023年度の調査では、ガス給湯器の家のお湯のエネルギーは年9.29GJで、料理のコンロ(年1.72GJ)の約5.4倍でした。冬はガス暖房も大きくなります。
A. お湯を使わなければガス代はかかりません。かかるのは待機電力の電気代で、東京ガスは月に数十円程度としています。冬は凍結を防ぐヒーターが電気で動くので、電源プラグは抜かないようにしましょう。
A. 資源エネルギー庁の試算の3つ(追い焚きをしない・シャワー1分短縮・コンロの炎)を合わせると、都市ガスの家で年約9,400円、プロパンの家で年約1.7万円です(2026年秋の単価で当サイト計算)。
A. まず明細の使用量(m3)を前の年の同じ月と比べましょう。原因の見分け方はガス代が高いのはおかしい?でまとめています。
世帯人数ごとの平均はガス代の平均、8都市の都市ガス代・プロパンガスの毎月の動きは光熱費ウォッチで確かめられます。
この記事の情報は2026年10月19日時点のものです。主な出典: 環境省「令和5年度 家庭部門のCO2排出実態統計調査」、資源エネルギー庁「無理のない省エネ節約」、総務省統計局「家計調査」、東京ガス「原料費調整制度に基づく2026年11月検針分のガス料金について」(2026年9月29日)・「都市ガスの使用量・料金の平均はいくら?」(東京都環境局「平成26年度 東京都家庭のエネルギー消費動向実態調査」を引用)、石油情報センター「LPガス一般小売価格」(2026年9月30日調査)、液化石油ガス法施行規則の改正(2024年4月公布)。節約額は試算で、家の設備や使い方で変わります。特定のガス会社や商品をすすめるものではありません。