灯油の店頭価格は、2026年9月28日調査で全国平均18L 2,538円でした。月平均では2026年3月から7か月続けて、1990年以降の最高を更新しています。1年前より311円高く、ひと冬に10缶使う家なら約3,100円の負担増です。この記事では、当サイトの灯油価格ウォッチ(資源エネルギー庁の調査を毎週集計)の1990年からのデータで、値段の移り変わりと値上がりの理由、補助金、地域差をまとめます。
灯油18Lの年平均は、1990年代は700〜900円台でした。2008年に1,903円まで上がり、その後は原油の値動きにあわせて1,100〜1,800円台を上下しました。2022年に2,000円を超えてからは毎年上がり、2025年は2,236円でした。
2026年は1〜9月の平均で2,446円です。月平均では2026年3月の2,483円が、それまでの最高だった2008年8月の2,373円を上回りました。その後も9月の2,536円まで、毎月最高を更新しています。最も安かったのは1999年5月の728.8円で、2026年9月はその約3.5倍です。
| 買い方 | 18Lの価格 | 1Lあたり | 1年前との差 |
|---|---|---|---|
| 店頭(ガソリンスタンドなど) | 2,538円 | 約141円 | +311円 |
| 配達 | 2,721円 | 約151円 | +320円 |
配達は店頭より183円高い2,721円でした。配達と店頭の差は都道府県で大きく違い、詳しくは灯油の配達と店頭の差を47都道府県で比べた記事にまとめています。
灯油の値段を大きく動かすのは、原油の価格と為替(円安・円高)、そして国の補助金です。2025年秋から2026年2月までは18L 2,200円前後で、少しずつ下がっていました。ところが2026年3月、イラン情勢を受けて原油価格が高騰し、3月16日調査では2,774円と、1週間で507円も上がりました。
資源エネルギー庁の資料に載った2026年3月11日の首相の発言では、その週に原油価格が1バレル120ドルに迫る局面がありました。政府は3月11日に緊急の支援を決め、3月19日から補助を拡充しました。その結果、3月30日調査は2,534円まで下がり、4月以降は2,500円前後から2,530円台でほぼ横ばいが続いています。
長い目で見ると、灯油は2021年から上がり続けています。年平均は2021年の1,717円から2025年の2,236円まで、毎年上がりました。そこに2026年3月の急騰が重なり、補助を受けたあとの値段でも過去最高の水準になっています。
| 期間 | 灯油への支援 |
|---|---|
| 2022年1月27日〜 | 燃料油価格の激変緩和補助が始まる(ガソリン・軽油・灯油・重油)。基準価格を超えた分を補助 |
| 2025年5月22日〜 | 定額引下げ措置。灯油は1Lあたり5円 |
| 2026年3月19日〜 | 中東(イラン)情勢を踏まえた緊急的激変緩和措置。ガソリンの全国平均が170円程度を超えないよう補助し、灯油にもガソリンと同じ額を補助 |
| 2026年10月1日〜 | 灯油の支給単価は1Lあたり50.7円(18Lあたり約913円) |
国は2026年3月19日から、ガソリンの全国平均が170円程度を超えないように、超えた分を補助しています。灯油にはガソリンと同じ額が補助され、2026年10月1日以降の支給単価は1Lあたり50.7円です。18Lに直すと約913円分にあたります。
TBS NEWS DIG Powered by JNN「きょうから新たなガソリン補助金が開始 1Lあたり170円を超えると全額補助に 軽油や重油・灯油も同額補助 店頭価格反映には1週間程度かかる見通し|TBS NEWS DIG」(2026年3月公開)。2026年3月19日から、ガソリンが170円を超えた分を全額補助し、灯油にも同じ額を補助すると伝えるニュースです。
補助金は、石油元売りなどに支給して卸の価格を下げるしくみです。単純に計算すると、補助がなければ18Lは約3,450円になる計算ですが、実際の店頭価格への反映のしかたは店によって違います。
2026年10月2日時点で、緊急的激変緩和措置の終わりの日は示されていません。資源エネルギー庁の資料では、中東情勢や原油価格の水準を見ながら、事態が長引けば支援のあり方を柔軟に検討するとしています。支給単価は毎週見直されるので、最新の額は資源エネルギー庁の特設サイトで確かめてください。
日テレNEWS「【ガソリン補助金】過去最高の51円に 経済産業省」(2026年9月公開)。ガソリンなどへの補助の単価が1Lあたり約51円と過去最高になったと伝えるニュースです(灯油にも同じ額が補助されています)。
| 月 | 指数(20年平均) | 年平均より安かった年 | 月 | 指数(20年平均) | 年平均より安かった年 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1月 | 97.8 | 15年 | 7月 | 101.1 | 9年 |
| 2月 | 98.0 | 15年 | 8月 | 102.1 | 7年 |
| 3月 | 98.6 | 13年 | 9月 | 101.9 | 8年 |
| 4月 | 98.7 | 14年 | 10月 | 101.4 | 7年 |
| 5月 | 99.2 | 13年 | 11月 | 100.4 | 9年 |
| 6月 | 100.2 | 11年 | 12月 | 100.6 | 8年 |
「灯油は冬に高くなる」と言われますが、2006〜2025年の20年で見ると、1月と2月はその年の平均より約2%安い月でした。20年のうち15年は、1月が年平均を下回っています。逆に8〜10月は、年平均より1〜2%高い傾向がありました。
ただし、季節の差は年平均の±2%ほどで、18Lにすると50円前後です。原油の値動きによる変化はそれよりずっと大きく、2008年は8月の2,373円から12月の1,358円まで、4か月で1,000円以上下がりました。10月から翌年1月にかけて上がった年も、20年のうち12年あります。「この月に買えば必ず安い」とは言えません。
| 順位 | 都道府県 | 18Lの価格 | 1年前との差 |
|---|---|---|---|
| 1位 | 徳島県 | 2,417円 | +304円 |
| 2位 | 福岡県 | 2,465円 | +296円 |
| 3位 | 山梨県 | 2,473円 | +322円 |
| 4位 | 宮城県・埼玉県 | 2,476円 | +316円・+304円 |
| — | (全国平均) | 2,538円 | +311円 |
| 41位 | 北海道 | 2,620円 | +365円 |
| 44位 | 長崎県 | 2,631円 | +342円 |
| 45位 | 島根県 | 2,635円 | +333円 |
| 46位 | 鹿児島県 | 2,675円 | +230円 |
| 47位 | 沖縄県 | 2,940円 | +328円 |
2026年9月28日調査で、灯油18Lが最も安いのは徳島県の2,417円、最も高いのは沖縄県の2,940円で、差は523円でした。地域の平均では、東北が2,500.7円で最も安く、九州・沖縄(2,610.9円)と北海道(2,620円)が高めです。
北海道の灯油は、1990年代には全国平均より約60〜110円安いのがふつうでした。ところが2022年からは5年続けて全国平均より高く、2026年(1〜9月)は平均で約77円高くなっています。2026年9月28日調査の北海道は2,620円で、47都道府県で41位でした。
北海道は灯油を使う量がとても多い地域です。総務省の家計調査では、札幌市の二人以上の世帯は2025年に灯油を708L買っていました。1Lの値段の差が小さくても、家計への影響は大きくなります。
灯油の値段は、国の補助と原油の値動きで週ごとに変わります。毎週水曜の公表に合わせて、灯油価格ウォッチで最新の18Lの値段と1年前・5年前との差を確かめられます。
A. この記事では値段の予想はしていません。灯油の値段は、原油価格、為替、国の補助金で決まります。2026年10月1日以降は1Lあたり50.7円の補助が出ており、補助の額が変わると店頭の値段も動きます。
A. 月平均で初めて2,000円を超えたのは2008年6月(2,089円)です。その後は下がりましたが、年平均で2,000円を超えたのは2022年(2,024円)が初めてで、2023年から2025年も2,000円台が続きました。
A. 灯油には、ガソリンにかかる揮発油税がかかりません。そのため、2025年12月31日のガソリンの暫定税率の廃止で、灯油が直接安くなることはありませんでした。
A. 2006〜2025年の平均では1〜2月がその年のなかでやや安い月でしたが、差は2%ほどです。必要な分をその都度買い、春に余らせないことのほうが、無駄を減らせます。
A. 使う暖房器具と時間で大きく変わります。9畳用のファンヒーターを1日8時間使う場合の計算は、灯油18リットルは何日もつ?にまとめています。
最新の値段は灯油価格ウォッチ、自分の県の値段は都道府県別ガソリン・灯油価格で確かめられます。
この記事の情報は2026年10月2日時点のものです。主な出典: 資源エネルギー庁「石油製品価格調査」(1990年8月〜2026年9月28日調査)、資源エネルギー庁「燃料油価格に関する支援策の推移」「イラン情勢を踏まえた緊急的激変緩和措置について」と緊急的激変緩和措置の特設サイト、総務省統計局「家計調査」。価格は消費税込みの都道府県・全国の平均です。将来の価格を予想するものではなく、特定の時期や店での購入をすすめるものではありません。