灯油18Lは、木造9畳用(暖房出力3.2kW)の石油ファンヒーターを1日8時間使うと、強火で約7日、弱火で約31日もちます。何日もつかは、機種の大きさと火力でほぼ決まります。この記事では、メーカーが公表している燃料消費量と、当サイトの灯油価格ウォッチの価格(資源エネルギー庁の週次調査)を使って、何日もつか・いくらかかるかを計算しました。総務省の家計調査から、全国・一人暮らし・札幌の実際の灯油代もあわせて紹介します。
| 暖房器具(暖房のめやす) | 1時間の消費量 | 強火 | 中くらい | 弱火 |
|---|---|---|---|---|
| ファンヒーター 3.2kW 木造9畳・コンクリート12畳 | 0.311〜0.072L | 58時間 約7日 | 94時間 約12日 | 250時間 約31日 |
| ファンヒーター 4.2kW 木造11畳・コンクリート15畳 | 0.408〜0.082L | 44時間 約5.5日 | 74時間 約9日 | 220時間 約27日 |
| ファンヒーター 7.2kW 木造19畳・コンクリート25畳 | 0.700〜0.146L | 26時間 約3日 | 43時間 約5日 | 123時間 約15日 |
| 対流型ストーブ 6.59kW 木造17畳・コンクリート23畳 | 0.640L(強火) | 28時間 約3.5日 | — | — |
石油ファンヒーターは、火力が強いほど1時間に使う灯油が増えます。木造9畳用(3.2kW)の機種では、強火で1時間に0.311L、弱火で0.072Lでした。強火と弱火で4倍以上の差があり、18Lがもつ日数も約7日から約31日まで変わります。
実際の使い方では、部屋が暖まるまでは強く燃え、暖まると弱くなります。そのため多くの家庭は、強火と弱火のあいだに収まります。表の「中くらい」(9畳用で1日8時間なら約12日)が、ひとつの目安になります。
9畳用のファンヒーターなら、灯油1Lで強火は約3.2時間、弱火は約13.9時間です。19畳用(7.2kW)だと、強火で約1.4時間になります。自分の機種で計算したいときは、取扱説明書やメーカーのサイトにある「燃料消費量(L/h)」を見て、1をその数字で割ってください。
9畳用を1日8時間使う場合、90Lは強火で約36日、中くらいで約59日、弱火で約156日です。ひと冬(11月〜3月の約150日)を通して1台を使うなら、中くらいの使い方でも90Lでは足りない計算になります。
電気を使わない対流型ストーブ(木造17畳用・6.59kW)は、1時間に0.640Lを使います。7Lのタンクで約10.9時間、18Lで約28時間です。広い部屋を暖める大きな機種ほど、1時間に使う灯油は多くなります。同じ量でも暖める広さが違うので、「ストーブは燃費が悪い」とは一概に言えません。
| 1日に使う時間 | 強火 | 中くらい | 弱火 |
|---|---|---|---|
| 4時間 | 約5,300円(37L) | 約3,200円(23L) | 約1,200円(9L) |
| 8時間 | 約10,500円(75L) | 約6,500円(46L) | 約2,400円(17L) |
| 12時間 | 約15,800円(112L) | 約9,700円(69L) | 約3,700円(26L) |
2026年9月28日調査の灯油の店頭価格は、全国平均で18Lあたり2,538円でした。1Lにすると約141円です。この値段で、9畳用のファンヒーターを毎日8時間使うと、1か月の灯油代は中くらいの火力で約6,500円、ずっと強火なら約10,500円になります。
1時間あたりでは、強火で約44円、中くらいで約27円、弱火で約10円です。同じ18L 2,538円は、1年前(2025年9月の同時期)の2,227円より311円高くなっています。値段の動きは灯油価格ウォッチで毎週確かめられます。
1Lあたり約141円で計算すると、ファンヒーターの5Lタンクを満タンにして約705円、9Lタンクで約1,269円です。18Lのポリタンク1つで2,538円、5缶分(90L)で12,690円になります。配達をたのむ場合は全国平均で18L 2,721円(2026年9月28日調査)で、店頭より183円高くなります。
総務省の家計調査によると、2025年に二人以上の世帯が灯油に使ったお金は、全国平均で1年間に15,924円(132L)でした。この平均には、灯油をまったく使わない家庭も含まれています。灯油で暖房している家庭の実際の負担は、これより大きくなります。
地域の差はとても大きく、1位の青森市は96,780円(805L)、2位の札幌市は86,812円(708L)でした。18Lに直すと青森市は約45缶、札幌市は約39缶です。一方、東京都区部は2,521円(20L)、大阪市は1,714円(15L)で、全国の52市のなかで最も少ない水準でした。
札幌市の二人以上の世帯の灯油代は、2023年は63,381円(571L)、2024年は64,770円(564L)、2025年は86,812円(708L)でした。寒さの厳しさと灯油の値段によって、年で2万円以上動いています。北海道や東北では、部屋の暖房だけでなく給湯(お湯をわかす機器)にも灯油を使う家庭があり、家全体で使う量が多くなります。
家計調査の単身世帯(一人暮らし)では、2025年の灯油代は全国平均で1年間に10,130円でした。この統計の単身世帯の表は全国平均だけで、地域別の数字はありません。灯油を使う一人暮らしなら、表の「9畳用・1日4時間」(中くらいで1か月約3,200円)くらいが、計算上の目安になります。
全国平均の二人以上の世帯で、2025年10月から2026年3月までの灯油代は月に661円、1,330円、2,480円、2,895円、2,636円、2,211円でした。いちばん多いのは1月で、6か月の合計は12,213円です。1年間の灯油代の多くが、この半年に集まっています。
ひと冬に必要な灯油は、寒い日が何日あるかで変わります。当サイトは、気象庁の観測データを8都市分ためています。そこで、1日の平均気温(最高気温と最低気温の平均)が10℃を下回った日を「暖房がほしい寒い日」として、2016〜17年から2025〜26年までの10回の冬で数えました。
10冬の平均で、札幌は174日、仙台は131日、東京・名古屋・広島は90日台、福岡は70日でした。那覇は10冬とも0日です。この日数だけ9畳用のファンヒーターを中くらいの火力で1日8時間使うと、札幌はひと冬に約15缶(約3.9万円)、東京は約8缶(約2.0万円)になります。
ただし、これは1部屋を1台で暖める場合の計算です。札幌の実際の家庭(家計調査で1年に約39缶)は、家全体の暖房や給湯にも灯油を使うため、この目安よりずっと多くなります。同じ都市でも冬によって寒い日の数は変わり、東京では81日から108日まで開きがありました。
| 都市(都道府県) | 18Lの価格 | 全国平均との差 | 寒い日(10冬平均) |
|---|---|---|---|
| 札幌(北海道) | 2,620円 | +82円 | 174日 |
| 仙台(宮城県) | 2,476円 | −62円 | 131日 |
| 東京(東京都) | 2,577円 | +39円 | 93日 |
| 名古屋(愛知県) | 2,513円 | −25円 | 94日 |
| 大阪(大阪府) | 2,509円 | −29円 | 88日 |
| 広島(広島県) | 2,536円 | −2円 | 92日 |
| 福岡(福岡県) | 2,465円 | −73円 | 70日 |
| 那覇(沖縄県) | 2,940円 | +402円 | 0日 |
18Lの値段も都道府県で違い、2026年9月28日調査では最も安い徳島県と最も高い沖縄県で523円の差がありました。自分の県の値段は都道府県別ガソリン・灯油価格で、毎週の動きとあわせて見られます。
「前の冬より減りが早い」と感じるときは、まず寒さの違いを考えてみてください。東京でも、寒い日の数は冬によって3割ほど変わります。そのうえで、設定温度と部屋の広さを見直すのが近道です。9畳用で強火の時間が中くらいまで減れば、1日8時間で1か月約4,000円の差になります。
| 項目 | この記事での扱い |
|---|---|
| 灯油の消費量 | メーカーが公表している燃料消費量(強火と弱火)。中くらいは2つの平均 |
| 灯油の価格 | 全国平均の店頭価格18L 2,538円(2026年9月28日調査) |
| 含まないもの | ファンヒーターの電気代、配達料、給湯や家全体の暖房 |
| 寒い日 | 最高気温と最低気温の平均が10℃未満の日(当サイトの決め方) |
この記事の日数や金額は、仕様と平均価格から出した目安です。同じ機種でも、家の断熱や外の気温、設定温度で実際の消費量は変わります。
NITE official「【事故再現】 ファンヒーター「1.換気不足による不完全燃焼」」(2017年9月公開)。部屋を閉め切ったまま石油ファンヒーターを使い続け、空気が足りなくなって不完全燃焼する様子の再現です。
A. 1日に使う量で18Lを割ると日数が出ます。1日2Lなら9日、1日1Lなら18日です。9畳用のファンヒーターを1日8時間、中くらいの火力で使うと1日約1.5Lで、約12日になります。
A. 灯油は水より軽く、比重は約0.79です。18Lでは約14kgになります。容器の重さが加わるので、持ち運ぶときは無理をしないようにしましょう。
A. 電気料金の単価、エアコンの性能、外の気温で答えが変わります。この記事の計算では、9畳用のファンヒーターは中くらいの火力で1時間約27円(灯油代のみ)です。同じ熱を出す費用の比べ方は灯油ストーブとエアコンはどっちが安い?で詳しく解説しています。
A. 灯油の値段は、季節よりも原油価格や為替、補助金の有無で大きく動きます。1990年からの値動きは灯油価格ウォッチで確かめられます。この記事では、値段の予想はしていません。
A. 計算上は同じですが、ひと夏を越した灯油は品質が落ちていることがあります。メーカーの取扱説明書では、前の年から持ち越した灯油は異常燃焼や故障の原因になるとして、使わないよう案内しています。
18Lの最新の値段は灯油価格ウォッチ、自分の県の値段は都道府県別ガソリン・灯油価格で確かめてから計算してみてください。
この記事の情報は2026年10月2日時点のものです。主な出典: 資源エネルギー庁「石油製品価格調査」(2026年9月28日調査)、総務省統計局「家計調査」(2025年・二人以上の世帯・単身世帯)、気象庁「過去の気象データ」、ダイニチ工業・コロナの製品仕様、トヨトミの取扱説明書。日数と金額は公表値から当サイトが計算した目安で、実際の消費量は機種・住まい・使い方で変わります。灯油の価格の予想や、特定の製品・購入時期をすすめるものではありません。