灯油は、主にガソリンスタンドの店頭で買うか、家まで配達してもらうかの2通りで買えます。セルフのガソリンスタンドでも、灯油は自分でポリタンクに入れることができます。この記事では、消防局の案内をもとにした買い方の手順と、18Lの重さを解説します。当サイトの灯油価格ウォッチの価格データと、気象庁の8都市の観測データから、値段と買い始める時期の目安も示しています。
| 買う場所 | 買い方 | 18Lの値段(全国平均) | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| ガソリンスタンド(セルフ) | 自分でポリタンクに入れて、精算する | 2,538円 (店頭) | 車があり、自分で運べる人 |
| ガソリンスタンド(フルサービス) | 店員さんがポリタンクに入れてくれる | 入れ方に自信がない人 | |
| 配達(灯油の宅配・巡回販売) | 家の前まで届けてもらう。ホームタンクや置いたポリタンクに入れてもらえることも | 2,721円 (配達) | 車がない人、重いものを運べない人、量を多く使う人 |
| ホームセンターなど | 灯油を扱う店もある(扱いの有無や売り方は店ごとに違う) | 店による | 近くに扱う店がある人 |
いちばん一般的なのは、ガソリンスタンドの店頭で買う方法です。資源エネルギー庁の調査では、灯油18Lの全国平均は店頭が2,538円、配達が2,721円でした(2026年9月28日調査)。配達は家まで運んでもらえるぶん、18Lあたり183円高くなっています。ひと冬に10缶使う家なら、配達にすると約1,830円多くかかる計算です。
配達の上乗せは地域によって大きく違い、北海道のように店頭とほとんど変わらない地域もあります。くわしくは灯油の配達と店頭の差(47都道府県)で比べています。
灯油は18Lのポリタンクで買うことが多いですが、必ず18L買わなければいけないわけではありません。給油機によっては、量や金額を指定して入れられます。ポリタンクを満タンにせず、必要な分だけ買ってもかまいません。10L用など、小さめの灯油用ポリタンクも売られています。
ただし、ペットボトルや水用の容器に灯油を入れることはできません(熊本市)。少量でも、灯油用として性能試験に合格したポリタンクを使ってください。シーズンの終わりや、ストーブを少ししか使わない家は、少なめに買って使い切るほうが、灯油を余らせずにすみます。
| 手順 | やること | ポイント |
|---|---|---|
| 1 | 灯油用のポリタンクを持っていく | 消防法に合った容器を使う(横浜市)。ふたとパッキンを確かめる |
| 2 | 車を止めてエンジンを切る | 給油中はエンジンを止める(横浜市) |
| 3 | ポリタンクを車から下ろす | 灯油を入れる場所として決められた所で入れる。荷台やトランクに積んだまま入れない(京都市消防局) |
| 4 | 静電気除去シートに触れる | 冬は乾燥して静電気が起きやすい(横浜市) |
| 5 | 「灯油」の給油機・ノズルを選んで入れる | 油の種類の表示を確かめる。自動で止まったら継ぎ足さない |
| 6 | ふたをしっかり閉めて車に積む | 注ぎ口を上にして、倒れたり揺れたりしないように積む(仙台市) |
横浜市は、セルフのガソリンスタンドでお客さんが自分でしてよいことの1つに「灯油を容器に詰め替えること」を挙げています。セルフでも、灯油は自分でポリタンクに入れて大丈夫です。
いちばん気をつけたいのが手順3です。京都市消防局は、ポリタンクを車の荷台に置いたまま灯油を入れ、あふれた灯油が熱くなったエンジンやマフラーにかかると、火災になる危険があるとしています。手間でも、必ずポリタンクを車から下ろしてから入れてください。
灯油とちがって、セルフのガソリンスタンドでお客さんが自分で容器にガソリンを入れることは禁止されています(横浜市)。ガソリンを容器で買うときは、店員さんに頼みます。東京消防庁によると、ガソリンを携行缶で買うときは、運転免許証などでの本人確認と、使う目的の確認があります。灯油用のポリタンクにガソリンを入れることもできません。
灯油用のポリタンクには赤と青がありますが、中に入れる灯油は同じです。ウェザーニュースが日本ポリエチレン製品工業連合会に取材した記事(2026年1月)によると、関東・甲信越・東北では赤が9割以上で、北海道や中部から西日本では青が4〜6割を占めます。同じ記事によると、JIS(日本産業規格)は日光による灯油の劣化を防ぐために着色とその濃さを決めていますが、色の指定はありません。
HBCニュース 北海道放送「【東京は赤なのに】なぜ北海道の灯油タンクは青?・・・もんすけ調査隊(今日ドキッ!2023年3月17日放送)」(2023年3月公開)。北海道で青いポリタンクが多い理由を調べたニュース番組のコーナーです。
選ぶときに大事なのは、色よりも灯油用として性能試験に合格した容器かどうかです。熊本市は、合格した容器にはマークが付いているので、買うときに販売店で確かめるよう案内しています。製造から5年が買い替えの目安です。
| 灯油の量 | 灯油だけの重さ | 店頭で買うと(全国平均) |
|---|---|---|
| 10L | 約7.6〜8.3kg | 約1,410円 |
| 18L(ポリタンク1缶) | 約13.7〜14.9kg | 2,538円 |
| 20L | 約15.2〜16.6kg | 約2,820円 |
灯油が18L単位で売られているのは、昔の容積の単位「斗(と)」の名残とされています。1斗はおよそ18.039Lで、油などを入れる缶は「一斗缶」と呼ばれてきました。この缶は日本産業規格(JIS Z 1602)で「18リットル缶」という名前が付いています。資源エネルギー庁の価格調査も、灯油は18Lあたりの値段で発表しています。
灯油の比重(同じ量の水と比べた重さ)は、およそ0.76〜0.83です。水は1Lで1kgなので、灯油18Lは約14kg、20Lなら約16kgになります。2Lのペットボトル7本分ほどの重さを、片手で運ぶことになります。
18Lを満タンにすると、灯油だけで約14kg、そこにポリタンクの重さも加わります。腰を痛めないよう、持ち上げるときはひざを曲げて体に近づけて持ちましょう。重くて運べない場合は、10L用の小さめのポリタンクに分けるか、配達を使う方法もあります。
灯油は、使い始める少し前に1缶買っておくと慌てずにすみます。当サイトがためている気象庁の8都市の観測データで、秋に1日の平均気温が初めて15℃と10℃を下回る日を、2016〜2025年の10年で平均しました。10℃は、灯油の使用期限の記事で春の「最後の寒い日」に使ったのと同じ目安です。
平均気温が10℃を下回る最初の日は、札幌が10月17日ごろ、仙台が11月12日ごろ、東京が11月20日ごろでした。名古屋・大阪・広島・福岡は11月下旬です。15℃を下回る日はそれより2〜4週間早く、札幌は10月1日ごろ、東京は10月23日ごろに来ています。
| 都市 | 10年平均 | 最も早い年 | 最も遅い年 |
|---|---|---|---|
| 札幌 | 10月17日 | 2022年10月7日 | 2018年10月30日 |
| 仙台 | 11月12日 | 2016年11月1日 | 2021年11月18日 |
| 東京 | 11月20日 | 2016年11月8日 | 2022年12月2日 |
| 大阪 | 11月26日 | 2016年11月10日 | 2020年12月14日 |
| 福岡 | 11月28日 | 2023年11月18日 | 2020年12月5日 |
年による差も大きく、東京では早い年は11月8日、遅い年は12月2日と、3週間以上ずれました。灯油を買う時期は、カレンダーより天気予報で冷え込みが見えてから決めるのが確かです。買い始めは1缶にして、使う量が分かってから次を買うと、春に余らせにくくなります。
買ってきた灯油の置き場所は、灯油の保管方法でくわしくまとめています。日の当たらない、火の気から離れた場所に置いてください。
A. はい。横浜市は、セルフのガソリンスタンドでお客さんが自分でしてよいことの1つに「灯油を容器に詰め替えること」を挙げています。ガソリンを容器に入れるのは禁止なので、混同しないようにしましょう。
A. やめましょう。京都市消防局は、必ず容器を車から下ろし、灯油を入れる場所として決められた所で入れるよう案内しています。あふれた灯油がエンジンやマフラーにかかると、火災のおそれがあります。
A. 仙台市によると、運ぶ量そのものの制限はありません。ただし、指定数量(1,000L)以上を運ぶときは車に標識や消火器が必要になり、積みすぎは道路交通法の過積載になります。容器は注ぎ口を上にして、倒れないように積みます。
A. 中身は同じ灯油なので、運べる重さで選ぶのがおすすめです。18Lなら灯油だけで約14kg、20Lなら約16kgあります。値段の計算がしやすいのは、価格が18Lあたりで表示されることが多い18Lのほうです。
A. 灯油の値段は季節より原油や為替、国の補助で大きく動きます。当サイトの集計では、季節による差は年平均の上下2%ほどでした。くわしくは灯油の価格推移で解説しています。
1缶で何日もつかは灯油18リットルは何日もつ?、毎週の値段は灯油価格ウォッチで確かめられます。
この記事の情報は2026年10月3日時点のものです。主な出典: 横浜市「セルフ給油の際の注意事項」、京都市消防局「危険物Q&A集」、仙台市「危険物(ガソリン、軽油、灯油)の運搬にご注意ください。」、東京消防庁「冬季のガソリン・灯油の取扱いに注意しよう」、熊本市「ご家庭での灯油の保管・取扱いの留意事項について」、ウェザーニュース「冬によく見る灯油ポリタンク 地域によって色が違う理由とは?」(2026年1月)、日本規格協会「JIS Z 1602 金属板製18リットル缶」、ENEOS「安全データシート(灯油)」、資源エネルギー庁「石油製品価格調査」、気象庁「過去の気象データ」。給油機の使い方や精算の方法は、店の案内を優先してください。