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安い卵と高い卵、
何が違う?
平飼い・有精卵・赤玉の値段と栄養
物価解説

安い卵と高い卵の違いは?平飼い・有精卵・ブランド卵は何倍の値段か

公開 2026.10.11読了 約12分
こんな疑問を持つ方へ
・安い卵と高い卵は、何が違う?
・平飼い卵や有精卵は、普通の卵の何倍くらいの値段?
・高い卵は栄養が多い?赤玉は体にいい?
・高い卵を買うかどうか、何で決めればいい?

安い卵と高い卵の違いは、主に鶏の飼い方・鶏の種類・エサ・生産量です。一方で農林水産省は、殻の色(赤玉・白玉)や有精卵かどうかで栄養は変わらないと説明しています。この記事では、農林水産省などの公的な説明と、当サイトの食品価格ウォッチの普通の卵の値段をもとに、平飼い卵・有精卵・ブランド卵の値段の違いと、選ぶときの考え方を整理します。

安い卵と高い卵の違いは?値段が変わる5つの理由

卵の値段が変わる理由と、栄養との関係
違い値段が高くなる理由栄養は変わる?
飼い方(ケージ・平飼い・放し飼い)平飼いは鶏が床を動きまわれるぶん、同じ鶏舎で飼える数が少なく、手間もかかる-
殻の色(赤玉・白玉)褐色の卵を産む鶏は少なく、生産量が少ない殻の色は栄養にも味にも影響しない(農林水産省)
エサ(黄身の色・栄養を強化した卵)エサの原料に工夫やお金をかけている黄身の色の濃さと栄養は直接関係しない(農林水産省)。栄養を強化した卵は、パックの成分表示で確かめる
有精卵めんどりだけでなく、おんどりも一緒に飼う必要がある無精卵と栄養の違いはない(農林水産省)
鶏の種類(烏骨鶏など)烏骨鶏は1年に50個ほどしか卵を産まない-
出典: 農林水産省「有精卵と無精卵の違いについて」(消費者の部屋)、広報誌aff(2018年9月号・2024年4月号)、和歌山県畜産試験場・東京都の試験研究資料。飼い方の説明はイオン(トップバリュ)の平飼いたまごの説明も参考に当サイトで整理

普通の値段の卵の多くは、ケージ(かご)の中で飼う白い羽の鶏が産んだ白い卵です。これに対して高い卵は、飼い方に手間がかかる、産む数が少ない鶏を使う、エサに工夫をしている、といった理由で、1個を作る費用が高くなっています。

ただし、値段が高いからといって栄養が多いとは限りません。農林水産省は、殻の色は栄養にも味にも影響しない、有精卵と無精卵に栄養の違いはない、黄身の色の濃さと栄養は直接関係しない、と説明しています。高い卵の値段は、主に「どう育てたか」「どれだけ作れるか」の違いだと考えると分かりやすくなります。

平飼い・放し飼いの卵の値段は?ケージ飼いとの違い

卵を産む鶏の飼い方
飼い方どんな飼い方?
ケージ飼い鶏をケージ(かご)に入れて飼う。鶏の動きは限られるが、多くの鶏を効率よく飼える
平飼い鶏舎の床を鶏が自由に動きまわれる。床が何段にもなっていて上下にも動ける「エイビアリー」という方式もある
放し飼い(放牧)鶏舎の外にも出られるようにして飼う
出典: 農林水産省「アニマルウェルフェアに関する飼養管理指針」の取組状況調査(2024年度)の区分、イオン(トップバリュ)の平飼いたまごの説明をもとに当サイトで整理

日本の卵の多くは、ケージ飼いの鶏が産んでいます。農林水産省が2024年11月〜2025年2月に卵の生産者に行った調査では、回答した408の農場のうちケージ飼いだけの農場が74.5%、平飼いだけの農場が14.5%でした。残りは両方を使う農場などで、平飼いの卵はまだ少数派です(農場の数の割合で、鶏の数の割合ではありません)。

平飼いの卵の値段について国の統計はありませんが、北海道新聞は2025年3月、平飼いの卵はケージ飼いの卵より1.5〜4倍ほど割高だと伝えています。平飼いは鶏が動きまわれる広さが必要なため、同じ鶏舎で飼える数が少なくなり、卵を集める手間もかかります。放し飼いは屋外に出られる場所も必要になります。

【データ】普通の卵はいくら?平飼い卵との差を1パック・1か月で計算

普通の卵が1パック309円のとき、1.5〜4倍の卵はいくら?
普通の卵の10個入り1パック1個あたり1日1個を30日普通の卵との差(30日)
普通の卵309円約31円約930円-
1.5倍約464円約46円約1,390円約460円多い
2倍618円約62円約1,850円約930円多い
3倍927円約93円約2,780円約1,850円多い
4倍1,236円約124円約3,710円約2,780円多い
普通の卵は農林水産省「食品価格動向調査」の全国平均(2026年9月・サイズ混合・10個入り・特売を除く)。1.5〜4倍は北海道新聞(2025年3月)が伝えた平飼い卵の割高さの幅。倍率ごとの値段は当サイトの計算

普通の卵の値段は、農林水産省の全国調査で2026年9月に10個入り309円(1個約31円)でした。これを基準に、平飼い卵が1.5〜4倍だとすると、1パック約464〜1,236円、1個あたり約46〜124円になります。

毎日1個食べる人なら、普通の卵は30日で約930円です。2倍の卵にすると約930円、4倍の卵にすると約2,780円、1か月の卵代が増える計算です。当サイトが集めている総務省の8都市の調べでは、普通の卵(2026年8月)は那覇の301円から福岡の342円までで、住んでいる地域の値段を基準にすると差がより正確に分かります。

有精卵・赤玉・烏骨鶏・ブランド卵の値段と栄養

よく聞く「高い卵」と、公的機関の説明
卵値段が高い理由公的機関の説明
有精卵おんどりも一緒に飼う無精卵と栄養の違いはない
赤玉産む鶏が少ない・ブランド卵に多い殻の色は栄養にも味にも影響しない
烏骨鶏の卵1年に50個ほどしか産まない産む割合は普通の鶏の5分の1ほど
黄身の色が濃い卵エサの工夫黄身の色は主にエサで決まり、栄養とは直接関係しない
出典: 農林水産省「有精卵と無精卵の違いについて」、広報誌aff(2018年9月号・2024年4月号)、和歌山県畜産試験場養鶏研究所・東京都の試験研究資料、大分県の試験研究資料

有精卵は、栄養は無精卵と同じ

有精卵は、温めるとヒヨコになる卵です。めんどりだけを飼うと無精卵になるので、有精卵を作るにはおんどりも一緒に飼います。農林水産省は「有精卵と無精卵に栄養的な違いはありません」と説明しています。平飼いで育てた有精卵として売られていることも多く、その場合は飼い方のぶんも値段に入っています。

赤玉が高いのは、栄養ではなく生産量の違い

殻の色は主に鶏の種類で決まり、茶色っぽい羽の鶏は赤玉、白い羽の鶏は白玉を産む傾向があります。農林水産省の広報誌は、赤玉が割高なのは白い卵を産む鶏が多く褐色の卵の生産量が少ないことや、ブランド卵に褐色が多いことが要因だろうとし、殻の色そのものは栄養にも味にも影響しないと説明しています。

烏骨鶏の卵は、産む数がとても少ない

烏骨鶏は卵を産む数が少ない鶏で、和歌山県や東京都の試験場の資料では、1年に50個ほどとされています。大分県の資料でも、卵を産む割合は普通の卵用の鶏の5分の1ほどとされています。県の試験場では産む数を増やす改良も進められていますが、数が少ないぶん、高い値段で売られていることが多い卵です。

ブランド卵・栄養を強化した卵

ブランド卵は、鶏の種類や飼い方、エサなどに特徴を持たせ、名前をつけて売っている卵です。黄身の色が濃い卵も多いですが、農林水産省によると黄身の色は主にエサ(トウモロコシや草など)で決まり、色の濃さと栄養は直接関係しません。エサでビタミンなどを増やした卵もあるので、栄養を目的に選ぶなら、パックの栄養成分の表示を見比べるのが確実です。

高い卵を選ぶか迷ったときのチェックリスト

何にお金を払うかで考える
大事にしたいこと選び方の目安
家計(毎日たくさん使う)普通の卵。1個あたりの値段と特売で比べる
鶏の飼われ方平飼い・放し飼いの表示がある卵。パックや生産者のサイトで飼い方を確かめる
味や黄身の色の好みブランド卵などを少量で試し、好みに合うものを選ぶ
栄養殻の色・有精卵かどうかでは変わらない。栄養を強化した卵はパックの成分表示で比べる
当サイトで整理

高い卵を買うかどうかは、何にお金を払いたいかで決めるのが分かりやすい方法です。毎日の料理でたくさん使うなら普通の卵、鶏の飼われ方を大事にしたいなら平飼いの卵、というように使い分けている家庭もあります。

  • 1個あたりの値段に直して、普通の卵(全国平均1個約31円)と比べる
  • 「平飼い」「有精卵」などの表示と、生産者の説明を確かめる
  • 栄養が目的なら、パックの栄養成分の表示を見比べる
  • そのまま食べる卵だけ高い卵、お菓子や料理に使う卵は普通の卵、と分けるのも手

あわせて見たい:卵のMサイズとLサイズの値段の違いは?1個あたりと6個入りの比べ方

よくある質問

Q1. 平飼い卵の平均価格はいくら?

A. 平飼い卵だけの平均価格を出している国の統計はありません。北海道新聞(2025年3月)はケージ飼いの1.5〜4倍ほどと伝えていて、普通の卵の全国平均309円(2026年9月)で計算すると、10個入りで約464〜1,236円にあたります。

Q2. 赤玉のほうが白玉より栄養がある?

A. 農林水産省は、殻の色そのものは栄養にも味にも影響しないと説明しています。殻の色は主に鶏の種類で決まります。

Q3. 平飼いと放し飼いの違いは?

A. 平飼いは鶏舎の中の床を自由に動きまわれる飼い方、放し飼い(放牧)は鶏舎の外にも出られるようにした飼い方です。どちらもケージ飼いより広い場所がいるため、卵の値段は高くなりやすくなります。

Q4. 普通の卵と高い卵、味は違う?

A. 殻の色は味に影響しないと農林水産省は説明しています。エサによって黄身の色は変わりますが、味の感じ方は好みの差も大きいので、少量で試して比べるのが確実です。

まとめ:高い卵の値段は「育て方」と「作れる数」の違い

  • 安い卵と高い卵の違いは、主に飼い方・鶏の種類・エサ・生産量
  • 殻の色、有精卵かどうか、黄身の色の濃さでは栄養は変わらない(農林水産省)
  • 平飼い卵はケージ飼いの1.5〜4倍ほどと報じられ、普通の卵309円なら1パック約464〜1,236円
  • 回答した農場の74.5%はケージ飼いだけで、平飼いだけは14.5%(2024年度の農林水産省の調査)
  • 何にお金を払うか(家計・飼われ方・味)で選び、栄養が目的なら成分表示で比べる

普通の卵の8都市の毎月の値段は食品価格ウォッチで確かめられます。卵の平均価格は卵1パックの値段の記事、長い推移は卵の価格推移の記事にまとめています。

くらたのひとこと:赤玉のほうが体にいいと思ってた。栄養は同じで、値段の差は育て方と作れる数なんだね。卵かけご飯の日だけ平飼い卵、にしてみようかな。

この記事の情報は2026年10月11日時点のものです。主な出典: 農林水産省「有精卵と無精卵の違いについて教えてください」(消費者の部屋)、広報誌aff(2018年9月号「たまご」・2024年4月号「疑問解消!たまごのヒミツQ&A」)、農林水産省「アニマルウェルフェアに関する飼養管理指針の取組状況に係る調査(採卵鶏)」(2024年度)、農林水産省「食品価格動向調査(食肉・鶏卵)」、総務省統計局「小売物価統計調査」(当サイトで集計)、和歌山県畜産試験場養鶏研究所・東京都・大分県の烏骨鶏の試験研究資料、北海道新聞(2025年3月2日)、イオン(トップバリュ)の商品説明。価格の予想や購入をすすめるものではありません。

タグ: 卵物価食品平飼い家計

この記事で使ったデータ

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