卵1パック(10個入り)の全国平均価格は、農林水産省の2026年9月の調査で309円、1個あたり約31円でした。平年の1.19倍で、2025年12月から過去最高の水準が続いています。この記事では、農林水産省の全国調査と、当サイトの食品価格ウォッチが集めている総務省の小売物価統計(8都市)から、卵の値段の2026年の水準と地域差、高いのかどうかの目安を整理します。
| 単位 | 値段 | メモ |
|---|---|---|
| 1パック(10個入り) | 309円 | 平年の1.19倍・前月の1.01倍 |
| 1個あたり | 約31円 | 309円÷10個 |
| 1日1個を1か月(30日) | 約930円 | 4人家族が1人1日1個なら約3,700円 |
農林水産省は、全国47都道府県の量販店470店舗で毎月、卵1パック(サイズ混合・10個入り)の店頭価格を調べています。2026年9月7〜9日の調査では全国平均が309円で、2021〜2025年度の同じ月の平均(平年)より19%高くなりました。特売の値段は含まないので、チラシの特売日にはこれより安く買えることもあります。
報道によると、この調査の卵の値段は2025年12月に308円となり、2003年に調査を始めてから最も高くなりました。2026年2〜6月の報道でも308〜309円と、最高値の水準が伝えられています。1日1個食べると1か月で約930円、4人家族で1人1日1個なら約3,700円の計算です。
総務省の小売物価統計で2026年8月の卵1パックを比べると、最も高いのは福岡市の342円(1個34.2円)、最も安いのは那覇市の301円(1個30.1円)で、差は41円でした。東京都区部は321円、札幌市は326円で、8都市の平均は約326円です。那覇は7月の325円から8月に24円下がっていて、月ごとの上下も大きくなっています。
5年前(2021年8月)と比べると、どの都市も値上がりしています。とくに札幌市は192円から326円と約1.7倍になり、5年前には8都市で最も安かったのが、2026年8月には平均より高い水準になりました。東京都区部は232円から321円で1.38倍、毎日1個食べる人なら、1か月で約270円の差です。
| 都市 | 2023年の最高値 | 2026年8月 | 2018年以降の最高値 |
|---|---|---|---|
| 福岡 | 326円 | 342円 | 342円(2026年6〜8月) |
| 広島 | 322円 | 337円 | 337円(2026年2月〜) |
| 名古屋 | 323円 | 328円 | 328円(2026年8月) |
| 札幌 | 325円 | 326円 | 330円(2026年5月) |
| 仙台 | 315円 | 325円 | 325円(2026年3・8月) |
| 大阪 | 306円 | 325円 | 325円(2026年4月〜) |
| 東京 | 311円 | 321円 | 322円(2026年7月) |
| 那覇 | 360円 | 301円 | 360円(2023年6月) |
鳥インフルエンザで卵が品薄になった2023年は「エッグショック」と呼ばれましたが、総務省の8都市のデータでは、那覇を除く7都市で2026年の値段が2023年の最高値を上回り、2018年以降で最も高くなっています。2022〜23年の冬は鳥インフルエンザで過去最多の約1,771万羽が殺処分され、卸売価格(東京・Mサイズ)は2023年4〜5月に1kgあたり350円まで上がったと報じられていました。
日テレNEWS「【たまご】1パックあたり309円 平均価格、2か月連続で最高値 平年比2割高」(2026年6月公開)。卵1パックの平均価格が309円と、2か月連続で最高値になったことを伝えるニュースです。
一方で、卸売の値段はすでに下がり始めています。農畜産業振興機構によると、2026年8月の卵の卸売価格(JA全農たまご・東京・Mサイズの基準値)は1kgあたり292円で、前年の同じ月より5.8%安くなりました。ただし過去5年の8月の平均(246円)よりは18.7%高い水準です。それでも総務省の8都市の店頭の値段は1年前より高いままで(東京都区部は+3.5%)、卸売が下がっても、すぐに店頭が安くなるとは限らないことが分かります。
| 物差し | 2026年の値 | 読み方 |
|---|---|---|
| 平年と比べる | 全国平均309円は平年の1.19倍(9月) | 過去5年の同じ月より2割ほど高い |
| 卸売と比べる | 卸売は1kg292円・前年より5.8%安い(8月) | 卸売は下がり始めたが、店頭(東京)は1年前より3.5%高い |
| ほかの食品と比べる | 卵は5年で41.2%上昇(消費者物価指数) | 鶏肉や牛乳(2割台の上昇)より大きく値上がり |
卵の「適正価格」として、国などが決めた値段はありません。そのため、上の3つの物差しで「2026年の値段がどのくらい高いか」を見るのが現実的です。2026年の卵は、平年と比べても、ほかの食品と比べても高い水準にあります。
| 品目 | 2021年8月→2026年8月 |
|---|---|
| マヨネーズ | +47.3% |
| 鶏卵 | +41.2% |
| 食パン | +33.0% |
| 豆腐 | +29.5% |
| 牛乳 | +25.6% |
| 納豆 | +25.5% |
| 鶏肉 | +23.3% |
消費者物価指数で5年前と比べると、卵は41.2%上がっていて、同じたんぱく源の鶏肉(23.3%)や牛乳(25.6%)、納豆(25.5%)を大きく上回ります。卵を材料に使うマヨネーズも47.3%上がっています。1年前(2025年8月)と比べると卵は3.5%の上昇で、上がり方はゆるやかになっています。
| 見るところ | 理由 |
|---|---|
| 1個あたりの値段 | 6個入りと10個入りなど、入り数が違うパックは1個あたりで比べる |
| サイズ | 統計の平均は「サイズ混合」。L・LLなど大きいサイズや、ブランド卵は平均より高くなりやすい |
| 特売かどうか | 統計の平均は特売を除いた値段。特売日はこれより安いことがある |
| 平均との差 | 全国平均309円(9月)・住んでいる地域の都市の値段と比べると、高い・安いの目安になる |
卵のパックは、10個入りのほかに6個入りや、L・LLサイズ、ブランド卵などいろいろあり、パックの値段だけでは比べにくい商品です。1個あたりの値段にしてから、この記事の平均(1個約31円)と比べると、高いか安いかの見当がつけやすくなります。8都市の毎月の卵の値段は食品価格ウォッチで確かめられます。
A. 全国平均(2026年9月・309円)で約31円です。総務省の8都市(2026年8月)では、那覇の約30円から福岡の約34円まででした。
A. 予想はできませんが、卸売価格は2026年8月に前年より5.8%安くなっています。店頭の値段は、卸売が下がってもすぐには下がらないことがあるため、卸売の動きと店頭の値段の両方を見ていくのが確実です。一方で、鳥インフルエンザは例年、秋から冬に発生が多くなるため、冬の発生状況によっては値段が上がることもあります。
A. 農林水産省の調査も総務省の小売物価統計も、白色卵の10個入りで、大きさは「サイズ混合」です。総務省は2018年、農林水産省は2019年7月に「Lサイズ」から「サイズ混合」に変えたため、それより前の値段とは単純に比べられません。
A. 2026年8月は那覇が301円と8都市で最も安くなりましたが、7月は325円で、2023年6月には360円と8都市で最も高い月もありました。月ごとの上下が大きいので、1か月だけで高い・安いとは言いにくい都市です。
8都市の卵の値段は食品価格ウォッチで毎月、全国の品目ごとの値上がりは値上がり品目ランキングで確かめられます。
この記事の情報は2026年10月10日時点のものです。主な出典: 農林水産省「食品価格動向調査(食肉・鶏卵)」(2026年9月7〜9日)、総務省統計局「小売物価統計調査」「消費者物価指数」(いずれも2026年8月・当サイトで集計)、総務省統計局「調査品目及び基本銘柄」、農畜産業振興機構「畜産の情報」(2026年10月号)、時事通信・日本テレビなどの報道。価格の予想や購入をすすめるものではありません。