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風速・ヘクトパスカルの目安と歴代最強
天気解説

台風の強さと大きさの基準は?風速・ヘクトパスカルの目安と歴代最強

公開 2026.10.14読了 約11分
こんな疑問を持つ方へ
・「強い」「非常に強い」「猛烈な」台風の基準は?最大風速とは?
・「大型」「超大型」の大きさの基準は?
・中心気圧が何ヘクトパスカルなら強い台風?
・風速何メートルでどんな被害が出る?日本で歴代最強の台風は?

気象庁は、台風の強さを最大風速で「強い」(33m/s以上)・「非常に強い」(44m/s以上)・「猛烈な」(54m/s以上)の3段階に、大きさを強風域の半径で「大型」(500km以上)・「超大型」(800km以上)の2段階に分けています。中心気圧(ヘクトパスカル)には公式の基準がないため、この記事では気象庁の台風の記録(ベストトラック)1,244個を当サイトで集計し、強さごとの中心気圧の目安を出しました。あわせて、風速ごとの被害の目安と歴代最強の台風をまとめます。

台風の強さの基準:強い・非常に強い・猛烈な

台風の強さの階級(気象庁)
強さの階級最大風速(10分間の平均)
(表現なし)33m/s未満
強い33m/s(64ノット)以上〜44m/s(85ノット)未満
非常に強い44m/s(85ノット)以上〜54m/s(105ノット)未満
猛烈な54m/s(105ノット)以上
出典: 気象庁「台風の大きさと強さ」

台風の「強さ」は、台風の中心付近の最大風速で決まります。最大風速とは、10分間の平均の風速のうち、台風の中で最も大きいものです。33m/s以上なら「強い」、44m/s以上なら「非常に強い」、54m/s以上なら「猛烈な」台風と呼ばれます。

最大風速が33m/s未満の台風は、強さを表現しません。強さの言葉がつかない台風は、このクラスです。なお、ニュースでよく聞く「最大瞬間風速」は3秒間の平均の風速で、最大風速より大きな値になります(気象庁は、瞬間風速は平均風速の1.5倍程度になることが多いとしています)。

台風の大きさの基準:大型・超大型と強風域・暴風域

台風の大きさの階級と、強風域・暴風域(気象庁)
言葉意味
(表現なし)強風域の半径が500km未満
大型(大きい)強風域の半径が500km以上〜800km未満
超大型(非常に大きい)強風域の半径が800km以上
強風域風速15m/s以上の風が吹いている、または吹くおそれがある範囲
暴風域風速25m/s以上の風が吹いている、または吹くおそれがある範囲(台風情報では円で示す)
出典: 気象庁「台風の大きさと強さ」

台風の「大きさ」は、風速15m/s以上の風が吹く強風域の半径で決まります。半径500km以上が「大型」、800km以上が「超大型」です。超大型の台風の強風域は直径1,600km以上で、九州から関東までが一度に入るほどの広さです。

台風情報では、大きさと強さを組み合わせて「大型で非常に強い台風」のように呼びます。「強い台風」とだけ言うときは、強風域の半径が500km未満で、最大風速が33〜43m/sの台風という意味です。大きさは強さとは別なので、「大型」でも風はそれほど強くない台風や、小さくても風が猛烈な台風があります。1977年以降で最も大きかった台風は1997年の台風第13号で、強風域は南東側に1,600kmもありました(気象庁)。

【データ】中心気圧は何ヘクトパスカルなら強い?強さごとの目安

台風の強さの階級ごとの中心気圧
台風の強さの階級ごとの中心気圧(一生で最も強かったとき・1977〜2025年・hPa)太い帯=半分の台風が入る範囲、●=真ん中の値、細い線=最も低い〜最も高い8608809009209409609801000猛烈な(54m/s以上)113個910非常に強い(44〜54m/s)260個935強い(33〜44m/s)293個960強さの表現なし(33m/s未満)578個990左ほど気圧が低い(強い)。強さの階級は一生で最も強かったときの最大風速(10分間平均)で分けた
出典: 気象庁「ベストトラックデータ」(最大風速の記録がある1977〜2025年に台風になった1,244個)を当サイトで集計

中心気圧(ヘクトパスカル)には、気象庁の強さの基準はありません。ただし気圧が低いほど風が強くなる関係があるため、ベストトラックの1,244個について、一生で最も強かったときの階級ごとに中心気圧を調べました。真ん中の値は、猛烈な台風が910hPa、非常に強い台風が935hPa、強い台風が960hPa、強さの表現がない台風は990hPaでした。

最も低かった中心気圧と、そのときの強さの階級(1977〜2025年)
一生で最も低かった気圧台風の数一生で最も強かったときの階級
910hPa未満50個すべて猛烈な
910〜929hPa131個猛烈な61個・非常に強い70個
930〜949hPa169個ほとんど非常に強い(163個)
950〜959hPa117個強い93個・非常に強い24個
960hPa以上777個表現なし578個・強い196個ほか
出典: 気象庁「ベストトラックデータ」を当サイトで集計。中心気圧と最大風速の関係は台風の大きさなどで変わるため、あくまで目安

大まかな目安としては、960hPaを下回ると「強い」、940hPa台以下で「非常に強い」、910hPaを下回るとすべて「猛烈な」台風でした。910〜920hPa台は、非常に強い台風と猛烈な台風がほぼ半々です。同じ気圧でも、大きな台風は風がやや弱く、小さな台風は風が強くなりやすいため、気圧だけで強さは決まりません。

一生のうちに「猛烈な」強さまで発達した台風は、1977〜2025年の1,244個のうち113個(9%)でした。反対に、半分近く(47%)は一度も「強い」に届かないまま一生を終えています。

風速何メートルでどうなる?風の強さと被害の目安

平均風速と人・建物への影響(気象庁「風の強さと吹き方」より抜粋)
平均風速予報の言葉人や建物への影響
10〜15m/sやや強い風風に向かって歩きにくい。傘がさせない
15〜20m/s強い風風に向かって歩けず、転ぶ人も出る。看板やトタン板が外れ始める
20〜30m/s非常に強い風何かにつかまらないと立っていられない。25m/s以上で屋外の行動は極めて危険、走行中のトラックが横転する
30m/s以上猛烈な風多くの樹木が倒れ、電柱や街灯で倒れるものがある。40m/s以上で住家で倒壊するものがある
出典: 気象庁「風の強さと吹き方」。平均風速は10分間の平均。風速は地形や建物の影響で場所により大きく異なる

台風の「強さ」の基準になる最大風速は、台風の中心付近の値です。自分の住む地域の風はそれより弱いことが多いものの、暴風域(25m/s以上)に入ると、気象庁の目安では屋外での行動は極めて危険になります。台風の強さの言葉(強い・非常に強い・猛烈な)と、天気予報の風の言葉(強い風・非常に強い風・猛烈な風)は、基準の数字が違う点にも注意が必要です。

台風が近づくときは、強さや大きさの言葉だけでなく、自分の地域に出る暴風警報や、市町村の避難情報を確かめてください。暴風域に入る前に、飛ばされそうな物を片付け、外出の予定を見直しておくのが基本です。

日本で歴代最強の台風は?強さランキング

上陸したときの中心気圧が低い台風(1951年〜2026年第8号まで)
順位台風上陸時の気圧上陸した場所
11961年 台風第18号(第二室戸台風)925hPa高知県室戸岬の西
21959年 台風第15号(伊勢湾台風)929hPa和歌山県潮岬の西
31993年 台風第13号930hPa鹿児島県薩摩半島南部
41951年 台風第15号935hPa鹿児島県串木野市付近
52022年 台風第14号など6個940hPa鹿児島県鹿児島市付近など
出典: 気象庁「台風の順位(中心気圧が低い台風)」。統計開始前の参考記録は室戸台風911.6hPa(1934年)、枕崎台風916.1hPa(1945年)

日本に上陸したときの中心気圧が最も低かったのは、1961年の第二室戸台風の925hPaで、2位が1959年の伊勢湾台風の929hPaです。統計が始まった1951年より前には、1934年の室戸台風(911.6hPa)、1945年の枕崎台風(916.1hPa)という記録もあります。上陸時940hPa以下の10個のうち6個は鹿児島県への上陸で、2022年の台風第14号も鹿児島市付近に940hPaで上陸しました。

上陸前も含めた一生で最も強かった台風は、1979年の台風第20号です。沖ノ鳥島の南南東の海上で、最大風速70m/s、中心気圧870hPaに達しました(気象庁)。ベストトラックでも、1951年以降で最も低い中心気圧はこの870hPaです。

よくある質問

Q1. 猛烈な台風は日本に上陸する?

A. 上陸するころには弱まっていることが多くあります。台風は日本付近の水温の低い海に来ると弱まりやすく、上陸したときの中心気圧が930hPaを下回った台風は、1951年以降で第二室戸台風(925hPa)と伊勢湾台風(929hPa)の2個だけです。ただし沖縄や奄美など南の島には、上陸前の強い勢力のまま近づくことがあります。

Q2. 最大風速と最大瞬間風速の違いは?

A. 最大風速は10分間の平均の風速の最大値、最大瞬間風速は3秒間の平均の風速の最大値です。気象庁によると、瞬間風速は平均風速の1.5倍程度になることが多く、大気が不安定なときは3倍以上になることもあります。

Q3. 台風の強さと「上陸」は関係ある?

A. 関係ありません。上陸は台風の中心が北海道・本州・四国・九州の海岸線に達したかどうかで決まります。詳しくは台風の上陸とは?の記事で説明しています。

Q4. そもそも台風とは?熱帯低気圧とはどう違う?

A. 最大風速がおよそ17m/s以上になった熱帯低気圧が台風です。違いや仕組みは台風とは?の記事にまとめています。

まとめ:強さは最大風速、大きさは強風域の半径で決まる

  • 強さは最大風速で、強い33m/s以上・非常に強い44m/s以上・猛烈な54m/s以上
  • 大きさは強風域(15m/s以上)の半径で、大型500km以上・超大型800km以上
  • 中心気圧に公式の基準はないが、1,244個の真ん中の値は猛烈な910hPa・非常に強い935hPa・強い960hPa
  • 平均風速25m/s以上(暴風域の基準)で、屋外の行動は極めて危険
  • 上陸時の最も低い気圧は第二室戸台風の925hPa、一生で最も強かったのは1979年台風第20号の870hPa

その年の台風の数は台風ウォッチで毎日更新しています。台風が多い月は台風が多い月の記事で確かめられます。

くらたのひとこと:「大型」は大きさ、「猛烈な」は強さ。2つは別のものさしなんだね。960hPaを下回ったら「強い」台風が目安だよ。

この記事の情報は2026年10月14日時点のものです。主な出典: 気象庁「台風の大きさと強さ」「風の強さと吹き方」「台風の順位(中心気圧が低い台風)」「ベストトラックデータ」、気象庁 はれるんランド「今までで最も大きかった台風と最も強かった台風は?」。中心気圧の目安は過去の記録を集計したもので、気象庁の基準ではありません。台風の発生や進路を予想するものではありません。防災の判断は気象庁や自治体の最新の発表をご確認ください。

タグ: 台風天気防災気象庁

この記事で使ったデータ

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