食費を節約するなら、外食・お弁当や総菜・お菓子・飲み物から見直すのが近道です。総務省の家計調査(2025年)では、二人以上の世帯の食費(月89,754円)のうち、これらとお酒を合わせた50.2%が「食材以外」の支出でした。この記事では、当サイトで集計した家計調査と値上がり品目ランキング(消費者物価指数)の数字をもとに、効果の大きい順の節約方法、値上がりの小さい食材、1週間の予算の目安をまとめます。
| 節約の方法 | 見直す支出 | 平均の月額(2025年) | 4分の1減らすと |
|---|---|---|---|
| 外食・テイクアウトの回数を決める | 外食 | 14,446円 | 月約3,600円 |
| 弁当・総菜・冷凍食品の一部を手作りに | 調理食品 | 13,238円 | 月約3,300円 |
| お菓子・飲み物は買う量を決める | 菓子類・飲料 | 13,737円 | 月約3,400円 |
| 献立を決めてから買い物に行く | 食材全体(ついで買い) | 買いすぎ・使い残しを減らす | |
| 食材を冷凍して使い切る | 捨てていた食材 | 買ったのに食べない分をゼロに近づける | |
食費の節約というと、安い食材を探すことが思い浮かびます。ただ、家計調査で二人以上の世帯の食費の中身を見ると、いちばん大きいのは外食(月14,446円)で、次がお弁当・総菜・冷凍食品などの調理食品(月13,238円)でした。お菓子と飲み物を合わせると13,737円あり、この3つをそれぞれ4分の1減らすだけで月約1万円、年12万円ほどになります。
食材そのものの値段は1円単位の差が多いのに対し、外食やできあいの食品は1回の金額が大きく、回数を減らした分がそのまま浮きます。まず「外食は週◯回まで」「お菓子は1週間で◯円まで」のように回数と金額の上限を決めるのが、我慢が少なく続けやすい方法です。
買った食材を最後まで使い切ることも、食費を減らす大事な方法です。消費者庁などの推計では、家庭から出る食品ロス(まだ食べられるのに捨てられた食品)は2024年度に224万トンありました。肉や魚は買った日に小分けして冷凍し、野菜は使いかけを1か所にまとめて先に使うと、捨てる量が減ります。
和歌山県公式チャンネル「コウケンテツさんも実践!お家でできる食品ロス対策」(2025年9月公開)。家庭から出る食品ロスを減らす工夫を紹介する動画です
お昼をお弁当に変えるのも効果があります。計算例として、1回700円の外食ランチを週3回(月12回)、材料費250円のお弁当に替えると、月5,400円、年64,800円の差です。毎日でなくても、回数を決めて替えるだけで金額は変わります。
二人以上の世帯の食費は、2019年の月75,258円から2025年は89,754円へ、6年で19.3%増えました。費目別に見ると、増え方が大きかったのは穀類(+34.3%)、お菓子(+32.8%)、調理食品(+27.3%)です。穀類はお米が月1,857円から3,374円へと8割以上増えたのが大きな理由です。
外食・調理食品・お菓子・飲み物・お酒の5つを合わせると月45,047円で、食費の半分(50.2%)を占めました。肉・魚・野菜などの食材をどれだけ安く買っても、この半分に手をつけなければ食費は大きく減りません。家計簿で食費を「食材」と「それ以外」に分けると、自分の家の削りどころが見えてきます。
消費者物価指数で、食べ物全体(食料)は2020年の平均より30.6%値上がりしました(2026年8月)。その中で、節約食材の定番として知られるもやし(+16.5%)、しめじ(+8.2%)、鶏肉(+24.1%)、納豆(+22.8%)、牛乳(+25.3%)、スパゲッティ(+24.7%)は、食料全体より値上がりが小さく済んでいます。
反対に、お米(+74.4%)、チョコレート(+95.1%)、果実ジュース(+87.2%)、卵(+47.1%)、おにぎり(+45.0%)は値上がりが大きい品目です。献立を考えるときは、かさを増やす食材にもやし・きのこ・豆腐を、肉は鶏肉や豚肉を選ぶと、値上がりの影響を受けにくくなります。品目ごとの最新の値上がり率は値上がり品目ランキングで毎月更新しています。
| 世帯 | 1か月の食費 | 1週間あたり | 外食を除いた1週間 |
|---|---|---|---|
| 一人暮らし | 44,659円 | 約10,300円 | 約8,000円 |
| 2人 | 79,340円 | 約18,300円 | 約15,800円 |
| 3人 | 92,240円 | 約21,200円 | 約17,800円 |
| 4人 | 103,384円 | 約23,800円 | 約19,100円 |
| 5人 | 112,019円 | 約25,800円 | 約20,900円 |
家計調査の平均を1週間に直すと、2人暮らしで約18,300円、4人家族で約23,800円です。スーパーでのまとめ買いの予算を決めるなら、外食を除いた金額(4人家族で約19,100円)が目安になります。物価が上がった後の平均なので、ここから1〜2割減らせれば、平均より節約できている家計といえます。
まとめ買いは、1週間で使い切れる量にとどめるのがコツです。買う物を次のような枠で決めておくと、買い忘れと買いすぎの両方を防げます。
| 枠 | 決め方 | 例 |
|---|---|---|
| 主菜(たんぱく質) | 夕食の日数分。半分は冷凍しておく | 鶏むね・豚こま・ひき肉・魚・卵・豆腐 |
| 日持ちする野菜 | 週の後半に使う | 玉ねぎ・にんじん・キャベツ・じゃがいも |
| 早く使う野菜 | 週の前半に使い切る | もやし・葉物・きのこ(きのこは冷凍可) |
| 主食 | 家にある量を見てから | 米・パン・うどん・パスタ |
| お菓子・飲み物 | 金額の上限を先に決める | 「1週間で◯円まで」 |
| ステップ | やること | ポイント |
|---|---|---|
| 1 | 1か月、使った食費を記録だけする | レシートを取っておくだけでもよい |
| 2 | 「食材」「外食」「お菓子・飲み物」に分けて合計する | どこが平均より多いかが分かる |
| 3 | 月の予算を決め、週ごとに分ける | 月の予算÷4.3で1週間分。月末の使いすぎを防ぐ |
| 4 | 週の終わりに残りを確かめ、次の週に調整する | 余った分は翌週に回すか貯金へ |
食費の予算は、いきなり厳しくすると続きません。まず1か月は記録だけにして、自分の家の食費が平均と比べて多いのか、どの費目が多いのかを確かめます。そのうえで、多かった費目を中心に予算を決めると、無理のない金額になります。
予算は月単位より週単位で管理するほうが続けやすくなります。現金なら週ごとに封筒や財布を分ける、キャッシュレスなら食費専用のカードや家計簿アプリの予算機能を使う、という分け方があります。会社員などの世帯(二人以上)では、食費は手取り(可処分所得)の17.6%でした(2025年の家計調査)。予算を決めるときの参考にしてください。
| 続く節約 | やりすぎの節約 |
|---|---|
| 外食やお菓子の回数・金額を決める | 外食や楽しみを全部やめる |
| 安い食材で野菜・たんぱく質をとる | 主食だけで量をごまかす |
| 使い切れる量だけ買う | 安いからと大量に買って捨てる |
| 作り置きは週末にできる範囲で | 毎日長い時間をかけて自炊する |
「食費の節約はしないほうがいい」と言われるのは、削りすぎると栄養が偏ったり、反動でまとめて使ってしまったりするからです。厚生労働省の健康日本21(第三次)では、野菜は1日350gが目標ですが、2023年の国民健康・栄養調査では成人の平均は256gにとどまっていました。食費を減らすときも、野菜とたんぱく質は削らず、もやし・きのこ・鶏肉・卵・豆腐など値段の割に量のとれる食材でまかなうのが基本です。
また、自炊にかかる時間や光熱費も考えに入れましょう。仕事や子育てで忙しい家庭では、冷凍食品やカット野菜を上手に使うほうが、食材を捨てずに済んで結果的に安くなることもあります。節約は「お金」「時間」「体」のバランスで考えると長続きします。
A. 4人家族の食費の平均は月103,384円で、そのうち外食が20,472円でした(2025年の家計調査)。人数が多いほど外食1回の金額が大きいので、外食の回数を決めるのが最も効果的です。食材は1週間分をまとめ買いし、肉は大容量パックを買って小分け冷凍すると単価を下げられます。くわしい平均は4人家族の食費の平均でまとめています。
A. 冷凍の肉や野菜、調味料など、使い切れる物なら1gあたりの値段が安くなりやすいです。ただし、使い切れずに捨てると割高になります。初めて買う物は少量の商品で試し、家族がよく食べる物だけを大容量で買うのが失敗しにくい方法です。
A. 公的な「理想の割合」はありません。参考として、2025年の家計調査では会社員などの二人以上の世帯の食費は手取りの17.6%でした。世帯の人数や収入で変わるので、まずは自分の家の平均と比べてみましょう。世帯全体の平均と割合は食費の平均で解説しています。
A. 一人暮らしは食費の中で外食や弁当の割合が高く、34歳以下では外食だけで4割を超えます(2025年の家計調査)。食材をまとめ買いしても使い切りにくいので、外食とコンビニの回数を減らすほうが効果は大きくなります。一人暮らしの平均は一人暮らしの食費の平均をご覧ください。
二人以上の世帯の食費の毎月の動きは家計簿の平均データベース、8都市の食品の値段は食品価格ウォッチで確かめられます。
この記事の情報は2026年10月21日時点のものです。主な出典: 総務省統計局「家計調査」(二人以上の世帯・単身世帯、2019〜2025年)、総務省統計局「消費者物価指数」(2025年基準・2026年8月)、消費者庁・農林水産省・環境省「2024年度食品ロス量推計値」(2026年6月30日公表)、厚生労働省「健康日本21(第三次)」「国民健康・栄養調査」(2023年)。金額は平均で、地域や暮らし方で大きく変わります。特定の店や商品をすすめるものではありません。