新米は、密閉できる袋やペットボトルに移して、冷蔵庫の野菜室で保存するのが基本です。農林水産省は、お米は10〜15℃の湿気が少ない場所で保存し、精米から1か月くらいで食べきることを目安にしています。この記事では、農林水産省・農研機構の案内をもとに保存のしかたをまとめ、当サイトが集めている8都市の気温データから「常温だと虫が増えうる期間」も計算しました。
| 保存場所 | 向き・不向き | 理由 |
|---|---|---|
| 冷蔵庫の野菜室 | ◎ いちばん向く | 温度が低く一定。乾燥しすぎない |
| 冷蔵室 | ○ | 低温だが乾燥しやすい。ペットボトルなどで密閉する |
| 床下収納など涼しい場所 | △ | 暑い時期は温度が上がる。直射日光と湿気を避ける |
| シンク下・コンロの近く | × 向かない | 湿気や熱がこもりやすく、虫やカビの原因になる |
農林水産省は、精米したお米を低温(10〜15℃)で湿気が少なく、直射日光の当たらない場所で保存するよう案内しています。家の中でこの条件に一番近いのが冷蔵庫で、中でも野菜室が勧められています。冷蔵庫の中は乾燥しやすいので、お米が乾きすぎないよう密閉して入れます。
お米は周りのにおいを吸いやすい食品です。においの強い食品の近くに置かず、清潔で密閉できる容器に入れると、おいしさを保ちやすくなります。
農林水産省は、冷蔵庫に入れるときにペットボトルなどに入れる方法を挙げています。ペットボトルはふたがしっかり閉まり、冷蔵庫のドアポケットにも立てて入れられます。使う前によく洗って、中を完全に乾かしてからお米を入れます。じょうごを使うとこぼさずに移せます。
お米の袋には、店頭に並べている間に封が破れないよう小さな穴が開けられています。農林水産省も、このまま置くと湿気やにおいが移りやすいとして、チャック付きの食品保存袋に小分けして冷蔵庫や野菜室に入れることを勧めています。袋のまま保存するなら、さらに密閉できる袋や容器に入れましょう。
| ポイント | 中身 |
|---|---|
| 食べきる目安 | 精米から1か月くらい(農林水産省) |
| 袋の表示 | 賞味期限ではなく精米年月日(精米時期)が書かれている |
| 買う量 | 1か月ほどで食べきれる量を選ぶ |
| 暑い時期 | 常温では虫やカビが出やすいので、冷蔵庫に入れて早めに食べる |
お米の袋には、多くの食品と違って賞味期限が書かれていません。代わりに、精米した日(精米年月日、または精米時期)を書くことが食品表示のルールで決まっています。お米は精米してから時間がたつほど味が落ちていくので、この日付からどれくらいたったかで考えます。
農林水産省は、精米してから1か月くらいを目安に食べきるよう案内しています。新米は香りがよいぶん、日がたつと違いが分かりやすいお米です。5kgや10kgの大袋がお得でも、家族の人数で1か月に食べきれるかを考えて選びましょう。
新米のおいしさを長く保てるかは、精米してからの日数と保存する温度で決まります。冷蔵庫で密閉して保存し、精米年月日の新しいものを選べば、新米の香りを楽しみやすくなります。食べきれない分を長く置くより、少なめに買って早めに食べきる方が確実です。
| 虫 | 大きさ | 特徴 |
|---|---|---|
| コクゾウムシ | 約3mm | 黒っぽい小さな甲虫。お米の粒の中に卵を産み、中から食べる |
| ノシメマダラメイガ | 約1cm | 小さな蛾。お米の外側に卵を産む |
| 共通 | 15℃以下になると活動が鈍り、増えられなくなる | |
お米につく代表的な虫は、コクゾウムシとノシメマダラメイガです。農林水産省によると、どちらも15℃以下になると活動が鈍り、増えられなくなります。冷蔵庫での保存が勧められるのは、温度を低く保てば虫が増えにくいからです。
農研機構によると、コクゾウムシは1匹の成虫が100〜200個の卵を産み、夏には卵から成虫まで約1か月で育ちます。袋の中で気づかないうちに数が増えるのはこのためです。さらに10〜11月は、コクゾウムシの成虫が動き回る時期とされています。新米を買う秋も、油断できない季節です。
ANNnewsCH「虫の大発生も 20℃超えて“買いだめ保管米”に注意 高温放置のリスク避けるには【もっと知りたい!】【グッド!モーニング】(2025年3月28日)」(2025年3月公開)。気温が20℃を超えると保管しているお米に虫が出やすくなることと、高温を避ける保存のしかたを伝えるニュースです。
農林水産省は、虫がわいたお米は、日の当たるベランダなどで清潔な紙の上に広げ、虫をできるだけ取り除くよう案内しています。炊く前にお米をとぐと、小さなコクゾウムシなどは取り除けます。ただし、人によっては虫のわいたお米でアレルギーを起こす場合もあるとされているので、心配な人は食べないようにしましょう。気になる症状が出たときは医療機関に相談してください。
お米の虫が増えられなくなる目安の「15℃」を、当サイトの8都市の気温データに当てはめてみました。2016〜2025年の平均で、屋外の日平均気温が15℃以上になる期間は、東京で4月14日〜11月8日の209日、福岡では4月1日〜11月16日の230日でした。那覇は1年中15℃以上です。札幌は5月15日〜10月6日の145日と、ほかの都市より短くなっています。
新米が多く出回る9〜10月は、札幌以外の7都市でまだ15℃以上の日が続きます。大阪・広島・福岡では、虫の動きが活発になる20℃以上の期間も10月中旬まであります。家の中は暖房や日当たりで屋外より暖かいことが多いので、秋や冬でも常温で置くなら注意が必要です。
| 都市 | 日平均15℃以上の期間 | 日数 | 20℃以上の期間 |
|---|---|---|---|
| 札幌 | 5月15日〜10月6日 | 145日 | 6月26日〜9月13日 |
| 仙台 | 5月2日〜10月20日 | 172日 | 6月8日〜10月3日 |
| 東京 | 4月14日〜11月8日 | 209日 | 5月15日〜10月10日 |
| 名古屋 | 4月11日〜11月9日 | 213日 | 5月14日〜10月15日 |
| 大阪 | 4月9日〜11月11日 | 217日 | 5月13日〜10月17日 |
| 広島 | 4月13日〜11月10日 | 212日 | 5月14日〜10月17日 |
| 福岡 | 4月1日〜11月16日 | 230日 | 5月12日〜10月19日 |
| 那覇 | 1年中 | 365日 | 3月17日〜12月13日 |
東京なら、1年のうち半分以上(7か月ほど)は、屋外の気温だけで見ても虫が増えうる温度です。「秋になったから常温で大丈夫」とは言い切れません。お住まいの地域の気温の傾向は、猛暑日・熱帯夜のデータや冬日・最低気温のデータでも確かめられます。
冷蔵庫に全部入らないときは、すぐ食べる分を常温の涼しい場所に、残りを密閉して野菜室に入れる分け方がおすすめです。米びつや容器に古いお米が残ったまま新米を継ぎ足すと、底の古いお米がいつまでも残ってしまいます。容器は空にしてから洗い、しっかり乾かしてから新米を入れましょう。
新米が出回る2026年秋は、新米の方が古米より安い店もあり、まとめ買いをしたくなる時期です。値段の動きは新米が古米より安いのはなぜ?でまとめています。安くても食べきれない量を買うと、保存で味が落ちてしまうので気をつけましょう。
A. 生のお米を冷凍する方法を紹介する情報もありますが、農林水産省が案内しているのは冷蔵庫(野菜室)での保存です。冷凍庫に入れる場合は、出し入れで水滴がつかないよう密閉し、少しずつ分けておくと扱いやすくなります。
A. お米は精米してから時間がたつほど味が落ちるので、玄米で保存して、食べる分だけ精米する方法もあります。玄米でも虫はつくので、涼しい場所で密閉して保存しましょう。
A. 当サイトの集計では、東京の屋外の日平均気温が15℃を下回るのは、11月上旬から4月中旬ごろです。ただし暖房の効いた部屋は15℃を超えることが多いので、暖房のない涼しい場所を選ぶか、冷蔵庫に入れると安心です。
A. 1か月はおいしく食べるための目安で、すぐ食べられなくなるわけではありません。虫・カビ・いやなにおいがないかを確かめ、気になる場合は食べないでください。
新米が出回る時期や「新米」と呼べる期間は新米の時期はいつ?、新米の値段は新米5kgの値段はスーパーでいくら?で確かめられます。
この記事の情報は2026年10月7日時点のものです。主な出典: 農林水産省「お米はどのくらい保存できるのか教えてください。」「買い置きしていたお米に虫がわいていたが、どうすればいいですか。」「お米のおいしさがアップする炊き方と保存法」、農研機構のコクゾウムシの発生管理のパンフレット、大阪府「お米の表示について」、気象庁の気温データ(当サイトで集計)。保存期間は目安です。体調に不安があるときは医療機関に相談してください。特定の商品の購入をすすめるものではありません。