過去50年でいちばん暖かかった冬は2019〜20年で、2023〜24年、2006〜07年が続きます。2025〜26年の冬も暖冬で、50冬の中で4番目の暖かさでした。この記事では、当サイトの冬の寒さカウンターが集めている気象庁の8都市(札幌・仙台・東京・名古屋・大阪・広島・福岡・那覇)の毎日の気温から、1976〜77年から2025〜26年までの50冬を同じ基準で並べ、気象庁の発表とあわせて暖冬だった年を確かめます。
| 順位 | 冬 | 平年との差 | 暖冬だった都市 | その冬の海 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 2019〜20年 | +1.5℃ | 8都市すべて | − |
| 2 | 2023〜24年 | +1.4℃ | 8都市すべて | エルニーニョ |
| 3 | 2006〜07年 | +1.1℃ | 8都市すべて | − |
| 4 | 2025〜26年 | +0.8℃ | 8都市すべて | − |
| 5 | 2008〜09年 | +0.8℃ | 8都市すべて | − |
| 6 | 2018〜19年 | +0.8℃ | 6都市 | エルニーニョ |
| 7 | 2015〜16年 | +0.7℃ | 7都市 | エルニーニョ |
| 8 | 1992〜93年 | +0.6℃ | 7都市 | − |
| 9 | 1988〜89年 | +0.5℃ | 6都市 | ラニーニャ |
| 10 | 2016〜17年 | +0.5℃ | 5都市 | − |
8都市の平年差を平均すると、2019〜20年の冬が+1.5℃で50冬の中でいちばん暖かく、2023〜24年が+1.4℃で続きました。上位5冬はどれも8都市すべてで暖冬で、全国的に暖かい冬だったことが分かります。上位10冬のうち8冬が2006〜07年以降で、暖かい冬は最近に集まっています。
| 冬 | 気象庁の発表 |
|---|---|
| 2019〜20年 | 全国の冬の平均気温の偏差は+1.66℃で、統計を取り始めた1898年以降で最も高かった。北・東日本の日本海側の降雪量は最も少なかった |
| 2023〜24年 | 平均気温は北日本・東日本・西日本・沖縄・奄美で「かなり高かった」。東北地方で冬の平均気温の最も高い記録を更新した |
| 2025〜26年 | 平均気温は全国的に「高かった」。一方、1月を中心に寒気の影響を受け、気温の変動が大きかった |
2019〜20年の冬について、気象庁は、偏西風が日本付近で北に蛇行し続けて寒気の流れ込みが弱かったことに加え、地球温暖化にともなう気温の上昇傾向も背景にあったと分析しています。雪も少なく、スキー場の雪不足が大きなニュースになった冬でした。2023〜24年の冬はエルニーニョ現象が起きていて、冬型の気圧配置が長続きせず、2月を中心に南から暖かい空気が流れ込みました。
| 期間(2月の年) | 暖冬 | 平年並 | 寒冬 | 平年との差の平均 |
|---|---|---|---|---|
| 1977〜1986年の冬 | 1回 | 0回 | 9回 | −1.3℃ |
| 1987〜1996年の冬 | 4回 | 3回 | 3回 | 0.0℃ |
| 1997〜2006年の冬 | 1回 | 6回 | 3回 | −0.1℃ |
| 2007〜2016年の冬 | 4回 | 1回 | 5回 | 0.0℃ |
| 2017〜2026年の冬 | 6回 | 2回 | 2回 | +0.4℃ |
「最近は暖冬が多い」は、データでもそのとおりでした。直近10冬(2016〜17年〜2025〜26年)では暖冬が6回、寒冬は2回だけです。暖冬になった冬は2016〜17年、2018〜19年、2019〜20年、2020〜21年、2023〜24年、2025〜26年でした。反対に、1970〜80年代の冬は今の平年と比べると寒く、1977〜1986年の10冬は9回が寒冬です。
平年値は10年ごとに新しくなり、2031年には2001〜2030年の平均に変わる予定です。暖かい冬が増えると平年そのものが上がるため、同じ暖かさでも、新しい平年では暖冬にならないことがあります。
| 都市 | 1位 | 2位 | 3位 | 暖冬の回数 (50冬) | 暖冬の回数 (直近10冬) |
|---|---|---|---|---|---|
| 札幌 | 1990〜91年(+1.6℃) | 2008〜09年(+1.4℃) | 2014〜15年(+1.1℃) | 14回 | 4回 |
| 仙台 | 2023〜24年(+2.0℃) | 2019〜20年(+1.7℃) | 2006〜07年(+1.2℃) | 15回 | 6回 |
| 東京 | 2006〜07年(+1.4℃) | 2023〜24年(+1.1℃) | 2019〜20年(+1.0℃) | 14回 | 3回 |
| 名古屋 | 2019〜20年(+1.9℃) | 2023〜24年(+1.7℃) | 2015〜16年(+1.4℃) | 17回 | 7回 |
| 大阪 | 2019〜20年(+1.6℃) | 2006〜07年(+1.3℃) | 2023〜24年(+1.2℃) | 15回 | 5回 |
| 広島 | 2019〜20年(+1.8℃) | 2023〜24年(+1.3℃) | 2018〜19年(+1.0℃) | 14回 | 6回 |
| 福岡 | 2019〜20年(+2.0℃) | 2023〜24年(+1.4℃) | 2018〜19年(+1.2℃) | 16回 | 6回 |
| 那覇 | 2018〜19年(+1.6℃) | 2019〜20年(+1.3℃) | 2023〜24年(+1.2℃) | 15回 | 7回 |
名古屋・大阪・広島・福岡の4都市では、2019〜20年の冬が50冬の1位でした。東京は2006〜07年の冬が+1.4℃で1位で、2019〜20年は3位です。東京の直近10冬の暖冬は3回で、8都市の中ではいちばん少なめでした。
札幌は、1位が1990〜91年の冬で、ほかの都市と顔ぶれが違います。北海道は大陸からの寒気の影響を直接受けるため、本州と暖冬の年がずれることがあります。札幌は2023〜24年、2024〜25年、2025〜26年と3冬続けて暖冬でした。都市ごとの冬日・真冬日は冬の寒さカウンターで確かめられます。
| 冬 | 北日本 | 東日本 | 西日本 | 沖縄・奄美 | 8都市で暖冬 |
|---|---|---|---|---|---|
| 2024〜25年 | 高い | 平年並 | 低い | かなり低い | 札幌・仙台の2都市 |
| 2025〜26年 | 高い | 高い | 高い | 高い | 8都市すべて |
2024〜25年の冬は、北日本だけが暖冬で、西日本は「低い」、沖縄・奄美は「かなり低い」寒い冬でした。当サイトの8都市でも、暖冬は札幌と仙台だけで、広島・福岡・那覇は寒冬です。2025〜26年の冬は全国的に暖冬で、8都市平均では暖冬が2年ぶり(2023〜24年以来)でした。
ただし2025〜26年の冬も、ずっと暖かかったわけではありません。気象庁のまとめでは、12月と2月は暖かい空気に覆われやすかった一方、1月を中心に強い冬型の気圧配置の影響を受け、日本海側を中心に大雪となった所がありました。
| 冬 | 8都市平均の判定 |
|---|---|
| 1991〜92年 | 暖冬 |
| 1997〜98年 | 平年並 |
| 2002〜03年 | 寒冬 |
| 2009〜10年 | 暖冬 |
| 2014〜15年 | 寒冬 |
| 2015〜16年 | 暖冬 |
| 2018〜19年 | 暖冬 |
| 2023〜24年 | 暖冬 |
気象庁が2026年9月18日に発表した寒候期予報では、2026年12月〜2027年2月の平均気温は、東日本と西日本で「高い」確率が60%、沖縄・奄美で70%、北日本は「平年並」と「高い」がともに40%でした。背景には、2026年春から続くエルニーニョ現象が冬にかけても続く見通しがあります。
日テレNEWS「【気象庁】“エルニーニョ現象”冬まで 冬の天候の見通しは…」(2026年9月公開)。気象庁が、エルニーニョ現象が冬まで続く見通しと冬の天候の見通しを発表したことを伝えるニュースです。
当サイトのデータでは、1990年以降にエルニーニョ現象が起きていた冬8回のうち、暖冬は5回でした。一方で2002〜03年と2014〜15年は寒冬で、エルニーニョの冬が必ず暖冬になるわけではありません。気象庁の統計(1947〜48年〜2020〜21年の冬)でも、エルニーニョ現象が起きている冬の気温は、西日本で「平年並か高い」傾向とされています。
季節予報の「高い確率60%」は、10回のうち6回くらいは高くなる、という意味です。残りの4回くらいは平年並か低くなることがあり、予報どおりにならない冬もあります。予報は毎月見直され、次の3か月予報は2026年10月20日の予定です。暖冬の予報でも一時的な寒波や大雪はあるので、雪や凍結への備えは例年どおりにしておきましょう。
A. 冬(12〜2月)の平均気温が、平年と同じ30年間の冬を3等分したうちの「高い」に入ると暖冬です。くわしい基準と、何度から暖冬になるかは暖冬とは?何度から暖冬かでまとめています。
A. 8都市平均では、2018〜19年、2019〜20年、2020〜21年と3冬続けて暖冬でした。札幌も2023〜24年から2025〜26年まで3冬続けて暖冬です。
A. 8都市平均で50冬の中でいちばん寒かったのは1983〜84年の冬(平年より−2.4℃)で、1976〜77年、1985〜86年が続きます。どれも今の平年(1991〜2020年)と比べた値です。
A. 2019〜20年や2023〜24年の冬は、日本海側の雪がかなり少なくなりました。ただし暖冬の冬でも、強い寒波が来たときに短い期間で大雪になることがあります(暖冬なのに大雪になるのはなぜ?)。初雪の時期は初雪はいつ?47都道府県の平年日一覧で確かめられます。
2026〜27年の冬日・真冬日の数は冬の寒さカウンターで、毎日自動で更新しています。
この記事の情報は2026年10月9日時点のものです。主な出典: 気象庁「寒候期予報」(2026年9月18日)「2023年〜2024年の冬」「2024年〜2025年の冬」「2025年〜2026年の冬(12月〜2月)の天候」「エルニーニョ現象及びラニーニャ現象の発生期間」「エルニーニョ/ラニーニャ現象発生時の日本の天候の特徴」、気象庁 異常気象分析検討会(2020年4月14日)、気象庁の日別の気象データ(当サイトで集計)。当サイトの平均気温は日最高と日最低の平均で計算しており、気象庁の公表値とは少し違います。季節予報は確率で示される見通しで、天候を約束するものではありません。