「同じものを買っても、住む街で値段は違うのでは」と感じたことはないでしょうか。当サイトの食品の小売価格データは、総務省の小売物価統計調査から、お米や牛乳など12品目の店頭価格を主要8都市で毎月集計しています。2026年8月分の数字で、日本の主要8都市で同じ12品目を買ったときの合計を比べました。
買い物かごの中身は、お米5kg、食パン1kg、牛乳1L、卵1パック、キャベツ・たまねぎ・じゃがいも・トマトを1kgずつ、鶏肉と豚バラ肉を300gずつ、バナナ1kg、トイレットペーパー12ロールです。食品11品目と日用品1品目を、8都市とも同じ量で計算しています。
日本の主要8都市で同じ12品目を買うと、2026年8月に合計が最も高かったのは那覇の10,819円でした。最も安い広島は9,455円で、那覇との差は1,364円です。倍率にすると1.14倍でした。
生活の言葉に直すと、1,364円は東京の牛乳(1L・264円)の約5本分にあたります。この買い物を月に1回するとしたら、那覇と広島では1年で約1.6万円(16,368円)の差です。
| 都市 | 12品目の合計 | うちお米5kg | お米以外の11品目 | 広島との差 |
|---|---|---|---|---|
| 那覇 | 10,819円 | 4,568円 | 6,251円 | +1,364円 |
| 札幌 | 10,508円 | 4,382円 | 6,126円 | +1,053円 |
| 大阪 | 10,264円 | 4,131円 | 6,133円 | +809円 |
| 東京(区部) | 9,912円 | 4,062円 | 5,850円 | +457円 |
| 仙台 | 9,904円 | 4,127円 | 5,777円 | +449円 |
| 名古屋 | 9,664円 | 3,886円 | 5,778円 | +209円 |
| 福岡 | 9,527円 | 3,543円 | 5,984円 | +72円 |
| 広島 | 9,455円 | 3,556円 | 5,899円 | — |
2番目に高いのは札幌の10,508円、3番目は大阪の10,264円でした。1万円を超えたのはこの3都市で、東京(区部)は9,912円と8都市の平均(10,007円)を少し下回っています。
同じ計算を毎年8月でさかのぼると、那覇は2015年から2026年まで12年続けて8都市でいちばん高い結果でした。一方で、いちばん安い都市は仙台・福岡・広島・札幌・名古屋と年によって入れ替わっています。
那覇と広島の差1,364円を品目ごとに分けると、いちばん大きいのはお米5kgの1,012円でした。次が食パン1kgの261円、牛乳1Lの106円です。この3品目の差を足すと1,379円になり、全体の差とほぼ同じ金額になります。
残りの9品目は、高い品目と安い品目が打ち消し合っていました。卵、豚バラ肉、トイレットペーパーなどは那覇のほうが安く、9品目の合計では那覇が15円安い結果です。「全部が少しずつ高い」のではなく、特定の品目が差を作っていました。
| 品目 | 最も高い都市 | 最も安い都市 | 差 | 倍率 |
|---|---|---|---|---|
| 食パン(1kg) | 那覇 885円 | 仙台 496円 | 389円 | 1.78倍 |
| キャベツ(1kg) | 那覇 292円 | 広島 196円 | 96円 | 1.49倍 |
| 牛乳(1L) | 那覇 374円 | 仙台 252円 | 122円 | 1.48倍 |
| トマト(1kg) | 札幌 1,085円 | 大阪 772円 | 313円 | 1.41倍 |
| お米(5kg) | 那覇 4,568円 | 福岡 3,543円 | 1,025円 | 1.29倍 |
| 卵(1パック) | 福岡 342円 | 那覇 301円 | 41円 | 1.14倍 |
| 豚バラ肉(100g) | 福岡 320円 | 那覇 299円 | 21円 | 1.07倍 |
8都市全体で見ると、価格の開きがいちばん大きい品目は食パンでした。那覇の885円は、最も安い仙台496円の1.78倍です。反対に豚バラ肉は1.07倍、卵は1.14倍で、どの都市で買ってもほとんど変わりません。
金額でいちばん開きが大きいのはお米でした。那覇の4,568円と福岡の3,543円では、5kgで1,025円の差があります。お茶わん1杯(お米65g)に直すと、約13円の差です。なお、最も安い都市は12品目のうち仙台・福岡・那覇が3品目ずつで、「何でも安い都市」はありませんでした。
12品目の合計を1年前の2025年8月と比べると、8都市のうち5都市で安くなっていました。いちばん下がったのは広島で、マイナス1,297円(マイナス12.1%)です。ただし、これはお米の値下がりによるものでした。
お米を除いた11品目だけで合計すると、結果は逆になります。11品目の合計は8都市すべてで値上がりしていて、上がり幅は仙台のプラス3.5%から福岡のプラス9.7%でした。お米の値下がりが、ほかの品目の値上がりを隠していた形です。
広島が2026年8月にいちばん安い都市になったのも、お米の動きが理由でした。広島のお米5kgは2025年8月の5,231円から3,556円へ、1,675円下がっています。1年前の2025年8月は、広島の合計は10,752円で、那覇に次いで2番目に高い都市でした。
| 品目 | 8都市平均の1年前比 | 値上がりした都市の数 |
|---|---|---|
| キャベツ | +40.8% | 8都市すべて |
| じゃがいも | +14.9% | 8都市すべて |
| トイレットペーパー | +7.7% | 8都市すべて |
| トマト | +6.8% | 5都市 |
| 食パン | +6.2% | 6都市 |
| お米 | −14.4% | 1都市(札幌) |
品目別では、キャベツが8都市の平均で1年前より40.8%高く、1kgあたり約70円の値上がりでした。じゃがいもとトイレットペーパーも、8都市すべてで1年前より高くなっています。12品目のうち、8都市の平均が1年前より下がったのはお米だけでした。
この記事は総務省統計局「小売物価統計調査」の2026年8月分(当サイトが2026年9月18日に取得)を集計したものです。価格は各都市の調査店舗での店頭価格(税込)の平均で、実際に買う店や銘柄によって異なります。お米は「コシヒカリ以外」の区分で、都市によって売られている銘柄が異なります。12品目の組み合わせと量は当サイトが比較のために決めたもので、家庭の実際の買い物の内訳を表すものではありません。豚バラ肉のデータは2015年1月からのため、毎年8月の比較は2015年以降としています。「1年前」は2025年8月分です。この記事は情報提供を目的としたもので、価格の予想や、特定の地域・店舗・商品をすすめるものではありません。