「2026年の夏、東京は夜が楽だった」「福岡は夜も寝苦しかった」。同じ2026年の夏でも、住む場所で実感が分かれていました。当サイトの猛暑日カウンターは、気象庁の日別データから、主要8都市の猛暑日と熱帯夜を1976年分から毎日数えています。この数字で、2026年の夜の暑さを都市ごとに確かめました。
東京で2026年に熱帯夜(最低気温が25度以上の日)になった日は、9月9日までに16日でした。平年(1991〜2020年の同じ時期の平均)は28.8日なので、56%です。東京の2026年の熱帯夜は、平年のほぼ半分でした。
いっぽう福岡は59日で、平年の37.4日の1.58倍です。福岡は東京の3.7倍にあたります。差の43日を生活の言葉に直すと、冷房をつけたまま眠る夜が、福岡は東京より約6週間分多かった計算です。
8都市を並べると、多い順に那覇91日、福岡59日、広島54日、大阪49日、名古屋42日です。福岡・広島・名古屋・大阪の西日本の4都市は、どこも平年の1.2〜1.7倍でした。東京の16日は、平年より12.8日少ない数です。夜の寝苦しさは、2026年は東と西で逆に振れていました。
| 都市 | 2026年 | 平年(同じ時期) | 平年との差 | 1976年以降の順位※ | 2025年(同じ時期) |
|---|---|---|---|---|---|
| 那覇 | 91日 | 86.1日 | +4.9日 | 12番目 / 51年 | 97日 |
| 福岡 | 59日 | 37.4日 | +21.6日 | 4番目 / 51年 | 73日 |
| 広島 | 54日 | 32.3日 | +21.7日 | 3番目 / 51年 | 67日 |
| 大阪 | 49日 | 40.0日 | +9.0日 | 8番目 / 51年 | 74日 |
| 名古屋 | 42日 | 25.2日 | +16.8日 | 6番目 / 51年 | 67日 |
| 東京 | 16日 | 28.8日 | −12.8日 | 42番目 / 51年 | 50日 |
| 仙台 | 3日 | 2.7日 | +0.3日 | 15番目 / 51年 | 24日 |
| 札幌 | 0日 | 0.1日 | −0.1日 | — | 2日 |
2025年と比べると、2026年は8都市すべてで熱帯夜が減りました。2025年は東京が同じ時期に50日、福岡が73日と、どちらも過去最多級の夏だったためです。それでも西日本の4都市は、2026年も平年を大きく上回っていました。
東京の熱帯夜を1976年から並べると、同じ1月1日〜9月9日の日数で、2026年の16日は51年のうち42番目です。少ないほうから数えると10番目で、2016年(10日)以来の少なさでした。2000年以降で16日より少なかったのは、冷夏といわれた2003年(12日)と2016年の2回だけです。
東京の熱帯夜は長い目で見ると増えています。1年の合計の平均は、1980年代が21.2日、2010年代が34.6日、2020〜2025年が38.7日でした。その流れの中で、2026年の16日はめずらしく少ない年です。ただし、9月10日以降に熱帯夜が加わる可能性はあります。
| 順位(少ない順) | 年 | 熱帯夜 | 順位(少ない順) | 年 | 熱帯夜 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 1976年 | 2日 | 6 | 1977年 | 12日 |
| 2 | 1993年 | 4日 | 6 | 1982年 | 12日 |
| 3 | 1980年 | 5日 | 6 | 2003年 | 12日 |
| 4 | 2016年 | 10日 | 9 | 1996年 | 15日 |
| 5 | 1988年 | 11日 | 10 | 2026年 | 16日 |
同じ2026年でも、西日本は逆でした。同じ時期の日数で、広島の54日は51年で3番目(1994年と同数)、福岡の59日は4番目、名古屋の42日は6番目、大阪の49日は8番目です。4都市とも、1976年以降の上位10位に入る多さでした。
福岡で59日より多かったのは、2025年(73日)、2024年(61日)、2023年(60日)の3年だけです。福岡の熱帯夜は2023年から4年続けて、同じ時期に59日以上になりました。
東京の16日を月ごとに分けると、7月が10日、8月が6日、9月(1〜9日)が0日でした。平年は7月が10.4日、8月が15.8日です。東京の2026年は、7月は平年どおりで、8月の熱帯夜が平年の4割以下でした。7月15日から23日までの9日連続が、2026年の東京でいちばん長い熱帯夜の続きです。
福岡は7月が25日、8月が30日、9月(1〜9日)が4日でした。8月は31日のうち30日が熱帯夜で、平年の19.7日を10日以上、上回っています。8月の朝の最低気温を平均すると、福岡は27.5度、東京は23.3度でした。東京の平年は24.6度なので、2026年の東京の8月の朝は、平年より1.3度低かったことになります。
生活の言葉に直すと、2026年の8月は、東京では冷房を切って眠れる朝が多く、福岡ではほぼ毎日、冷房をつけたまま眠る夜だった、ということです。同じ日本の8月でも、夜の過ごし方は都市によってまったく違っていました。
この記事は気象庁「過去の気象データ」の日別値(各都市の気象台の観測値)を、当サイトが2026年9月10日に取得して集計したものです。熱帯夜は、その日の最低気温が25度以上だった日を数えています(気象庁は「夜間の最低気温が25度以上の夜」を熱帯夜と呼びますが、この記事では日別の最低気温で数えています)。平年は1991〜2020年の平均で、比較はすべて同じ1月1日〜9月9日の日数でそろえています。2026年の値は集計途中で、9月10日以降に増えることがあります。この記事は気象の予想ではなく、健康や冷房の使い方について指示するものでもありません。