「2026年の夏は、福岡がとにかく暑かった」。気温の数字だけでは、あの蒸し暑さは伝わりません。当サイトの暑さ指数ウォッチは、環境省が公表する暑さ指数(WBGT)から、主要8都市で「危険」になった日を2010年分から毎日数えています。福岡の2026年を、この数字で確かめました。
福岡の暑さ指数は、2026年5月1日から9月8日までに「危険(31以上)」になった日が50日ありました。東京は24日です。福岡は東京の2.08倍でした。
8都市を並べると、福岡の次は那覇の33日、名古屋の29日、大阪の26日です。札幌は0日でした。福岡は8都市でいちばん多く、2番目の那覇より17日多い計算です。
暑さ指数(WBGT)は、気温に湿度と日差しの強さを合わせた「熱中症のなりやすさ」の目安です。環境省は31以上を「危険」と呼び、運動は原則中止、外出はなるべく避けて涼しい室内へ、という目安を示しています。この記事では、1時間ごとの実況値のうち、その日いちばん高かった値で数えています。
| 都市 | 危険(31以上) | 厳重警戒(28以上) | 2010年以降の順位※ | 最高値(日付) |
|---|---|---|---|---|
| 福岡 | 50日 | 65日 | 2番目 / 17年 | 34.4(8月26日) |
| 那覇 | 33日 | 99日 | 10番目 / 17年 | 32.5(7月22日) |
| 名古屋 | 29日 | 61日 | 4番目 / 17年 | 33.1(7月21日) |
| 大阪 | 26日 | 54日 | 3番目 / 17年 | 33.1(8月3日) |
| 東京 | 24日 | 52日 | 7番目 / 17年 | 34.4(7月22日) |
| 仙台 | 7日 | 23日 | 6番目 / 17年 | 32.8(7月21日) |
| 広島 | 5日 | 51日 | 6番目 / 17年 | 31.6(7月23日) |
| 札幌 | 0日 | 7日 | 4番目 / 17年 | 29.6(8月7日) |
2010年以降の同じ時期(5月1日〜9月8日)と比べると、福岡の50日は17年のうち2番目です。1番は2025年の51日で、1日差でした。大阪も3番目、名古屋も4番目に入り、2026年は西日本の都市が上位に並ぶ夏でした。
福岡で2026年に最初に「危険」になったのは7月7日で、最後は9月2日でした。この58日間のうち、危険の日は50日です。7月は31日のうち23日、8月は31日のうち25日でした。
7月と8月を合わせると、62日のうち48日が危険です。割合にすると77%で、4日に3日の計算になります。8月18日から9月2日までは、16日連続で危険が続きました。
生活の言葉に直すと、夏休みの間、屋外での運動が「原則中止」の目安にあたる日が4日に3日あった、ということです。外での用事は朝の涼しいうちに、という判断が、ほぼ毎日必要な夏でした。
日ごとの最高値でいちばん高かったのは8月26日の34.4で、福岡では2010年以降で2番目に高い値です(1番は2024年8月5日の34.7)。8月3日の34.3も4番目に入り、2010年以降の上位5日のうち2日が2026年でした。
| 期間 | 危険の日数(1年あたりの平均) | 年数 | いちばん多かった年 |
|---|---|---|---|
| 2010〜2014年 | 19.8日 | 5年 | 2013年(30日) |
| 2015〜2019年 | 29.2日 | 5年 | 2016年(41日) |
| 2020〜2025年 | 36.7日 | 6年 | 2025年(57日) |
| 2026年 | 50日(9月8日時点) | 1年 | — |
福岡で「危険」の日が1年に何日あったかを2010年から並べると、2010年代(2010〜2019年)の平均は24.5日でした。2020〜2025年の6年の平均は36.7日です。2026年の50日は、2010年代の平均の2.04倍にあたります。
多かった順に、2025年が57日、2024年が53日、2026年が50日(9月8日時点)、2016年が41日、2017年が37日です。上位3年はすべて2024年以降で、50日以上の年は2024年から3年連続になりました。
ただし、増え方は一直線ではありません。2014年は5日、2019年は21日と、少ない年もはさんでいます。暑さ指数の集計は10月31日まで続くので、2026年の50日という数字は、9月9日以降の分だけ増えることがあります。
暑さ指数と、電気の使われ方を重ねてみます。当サイトのでんき使用率メーターには、九州電力送配電のエリア(九州7県)で1日にいちばん多く使われた電力が、毎日記録されています。2026年7月と8月の62日を、福岡の暑さ指数で分けて平均しました。
「危険」だった48日の九州エリアの最大電力需要は、平均1,457万kWでした。危険にならなかった14日は平均1,195万kWです。危険の日は、それ以外の日より21.9%多く電気が使われていました。
需要が多かった上位10日は、10日とも危険の日でした。いちばん多かったのは8月3日の1,709万kWで、この日の福岡の暑さ指数は34.3です。冷房なしでは過ごせない日と、電気がたくさん使われる日は、ほぼ重なっていました。
ちなみに、冷房をほとんど使わない2026年5月の九州エリアの最大電力需要は、平均973万kWでした。危険の日の1,457万kWは、その約1.5倍です。福岡の暑さ指数は九州の一地点の値なので、この比較はエリア全体の暑さの目安として見てください。
この記事は環境省「熱中症予防情報サイト」の暑さ指数(WBGT)実況値と、九州電力送配電「でんき予報」の実績値、気象庁の日別気象データを、当サイトが2026年9月9日に取得して集計したものです。暑さ指数は各都市の代表地点(福岡は福岡市)の1時間ごとの実況値のうち、その日の最高値で数えています。数え方は環境省の日別一覧表と一致することを確認しています。「危険」「厳重警戒」の区分と行動の目安は環境省の公表資料によるもので、この記事が健康や行動について指示するものではありません。気象の予想でもありません。集計時点は2026年9月8日の実況値までです。