引っ越しや転勤を考えるとき、「東京の家賃は他の都市よりどのくらい高いのか」が気になります。当サイトの家賃ウォッチは、総務省の調査から主要8都市の民間の借家の平均家賃を2000年から毎月収録しています。2026年7月分の数字で8都市を並べてみました。
主要8都市の民間の借家の平均家賃は、2026年7月に東京が3.3㎡あたり9,980円でした。8都市でいちばん安い札幌は4,240円です。東京は札幌の2.35倍でした。
2番目に高い大阪は6,356円で、東京はその1.57倍です。東京を除く7都市の平均は4,986円でした。東京だけが、他の7都市の平均のちょうど2.0倍という位置にあります。
| 都市 | 3.3㎡あたり | 25㎡の目安 | 40㎡の目安 | 東京との比 |
|---|---|---|---|---|
| 東京(区部) | 9,980円 | 75,606円 | 120,970円 | 1.00倍 |
| 大阪 | 6,356円 | 48,152円 | 77,042円 | 1.57倍 |
| 仙台 | 5,217円 | 39,523円 | 63,236円 | 1.91倍 |
| 名古屋 | 5,201円 | 39,402円 | 63,042円 | 1.92倍 |
| 福岡 | 4,911円 | 37,205円 | 59,527円 | 2.03倍 |
| 広島 | 4,560円 | 34,545円 | 55,273円 | 2.19倍 |
| 那覇 | 4,420円 | 33,485円 | 53,576円 | 2.26倍 |
| 札幌 | 4,240円 | 32,121円 | 51,394円 | 2.35倍 |
生活の言葉に直してみます。40㎡の部屋なら、東京の平均家賃は月に約12.1万円、大阪は約7.7万円、札幌は約5.1万円という目安になります。東京と札幌の差は月に約7万円、1年では約83万円です。
ただし、この数字は「その都市で貸し出されている民間の借家の平均」です。広い部屋ほど3.3㎡あたりの家賃は安くなる傾向があるので、40㎡の目安は少し高めに出ている可能性があります。
2026年7月の平均家賃を1年前の2025年7月と比べると、8都市のうち6都市が上がっていました。いちばん上がった東京でも、9,749円から9,980円へ+2.4%です。大阪は+1.7%、福岡は+1.6%でした。
下がったのは那覇(-2.5%)と仙台(-1.1%)の2都市です。名古屋は+0.1%で、ほとんど動いていませんでした。
40㎡の部屋に直すと、東京の+2.4%は月に約2,800円、1年で約33,600円の値上がりにあたります。那覇の-2.5%は月に約1,400円の値下がりです。同じ2026年7月の消費者物価の総合が前年比+2.0%だったので、東京の家賃はそれをやや上回る上がり方でした。
当サイトの家賃ウォッチには、「東京の家賃は5年前より13.3%高い」という数字が載っています。この13.3%はどこで生まれたのでしょうか。2000年からの推移を見ると、答えは折れ線の形に出ていました。
東京の家賃は2021年7月から2023年12月まで、8,807円から8,800円へとほぼ横ばいでした。それが2024年1月に9,706円へ、ひと月で+10.3%跳ね上がっています。その後2026年7月までの2年半は+2.8%です。
| 都市 | 5年の変化 | 2021年7月→2023年12月 | 2024年1月の段差 | 2024年1月→2026年7月 |
|---|---|---|---|---|
| 福岡 | +15.2% | -1.0% | +19.3% | -2.5% |
| 東京(区部) | +13.3% | -0.1% | +10.3% | +2.8% |
| 札幌 | +12.7% | +0.1% | +14.2% | -1.3% |
| 仙台 | +12.1% | -3.9% | +17.8% | -1.0% |
| 名古屋 | +11.7% | +0.9% | +12.5% | -1.6% |
| 大阪 | +9.7% | -0.4% | +8.3% | +1.7% |
| 広島 | +3.5% | +1.5% | +1.4% | +0.7% |
| 那覇 | +0.0% | +0.1% | +3.5% | -3.5% |
2024年1月の段差は、東京だけではありません。福岡は+19.3%、仙台は+17.8%、札幌は+14.2%と、8都市のうち6都市がひと月で8%以上動いていました。同じような段差は、2003年1月・2008年3月・2014年1月・2019年1月にも見られます。おおむね5年おきです。
この調査では、家賃を調べる住宅がおおむね5年ごとに入れ替わります。新しく調査対象になった住宅の家賃が、それまで調べていた住宅より高ければ、実際の値上げがなくても数字は段差になります。2024年1月の段差は、そうした入れ替えの影響と考えられます。
入れ替えのあとの2024年1月から2026年7月までで見ると、家賃が上がったのは東京・大阪・広島の3都市だけでした。福岡は5年では+15.2%でも、入れ替え後は-2.5%です。「5年で13%」という見出しの数字より、「同じ住宅を追いかけている間はほとんど動かない」というのが、この統計が示す家賃の姿でした。
この記事は総務省統計局「小売物価統計調査」の公表値(民営家賃・3.3㎡あたりの月額・各市の平均、東京は区部)を、当サイトが2026年9月4日に取得して集計したものです。25㎡・40㎡の目安は3.3㎡あたりの家賃を広さに比例させて計算したもので、実際の家賃は築年数・立地・設備で大きく変わります。将来の家賃を予想するものではなく、引っ越しや契約をすすめるものでもありません。調査対象の住宅の入れ替えによる段差の説明は、当サイトの数字に見られる動きをもとにしたもので、総務省の公式な見解ではありません。集計時点は2026年9月7日です。