「今年は特別暑い」。毎年夏になると聞く言葉ですが、実際のところどうなのでしょうか。当サイトの猛暑日カウンターは、気象庁の観測データから東京の猛暑日(最高気温35°C以上)を1976年までさかのぼって収録しています。50年分・約18,500日の記録を集計すると、体感どころではない変化が見えてきました。
1980年代の東京の猛暑日は年平均わずか0.9日。10年のうち7年は、猛暑日が1日もありませんでした。それが2020年代(2020〜2026年)の平均は16.8日。約40年でおよそ19倍です。下のグラフを見ると、変化がなだらかな上昇ではなく、2022年を境に段が変わったことがわかります。
歴代ランキングは、1位が2025年の29日、2位が2023年の22日、3位が2024年の20日、4位が2022年の16日。上位4年がすべて2022年以降です。かつての「記録的な猛暑」だった1995年(13日)や2010年(13日)は、今の基準ではごく普通の夏になってしまいました。ちなみに東京で猛暑日が初めて年10日を超えたのは1995年。それまでの約20年間、10日を超えた年は一度もありません。
| 年代 | 猛暑日の年平均 | 熱帯夜の年平均 | 9月の猛暑日 |
|---|---|---|---|
| 1980年代 | 0.9日 | 21.2日 | 0.3日 |
| 1990年代 | 3.7日 | 28.8日 | 0.3日 |
| 2000年代 | 3.6日 | 28.4日 | 0.1日 |
| 2010年代 | 8.0日 | 34.6日 | 0.6日 |
| 2020年代 | 16.8日 | 38.7日 | 1.0日 |
昼の暑さだけではありません。最低気温が25°Cを下回らない熱帯夜は、1980年代の21.2日から2020年代は38.7日へ、ほぼ倍増しました。寝苦しい夜が年間5週間以上増えた計算で、これは体感以上に冷房費(電気代)の増加として家計に効いてきます。そして「9月の猛暑日」。1980〜2000年代はほぼゼロだったものが、2020年代は年1日ペースで起きるようになりました。「9月も夏の続き」という感覚は、データでも裏付けられます。