「食費が重くなった」と感じている方は多いかもしれません。当サイトの家計簿の平均データは、総務省の家計調査を2000年までさかのぼって収録しています。生活費のうち食費が占める割合を26年分並べてみると、2026年7月は区切りの数字に届いていました。
2026年7月に二人以上の世帯が使った生活費は、1か月あたり30万1,245円でした。そのうち食べものに使ったお金(食費)は9万740円です。
生活費に占める食費の割合を「エンゲル係数」と呼びます。2026年7月は30.1%で、生活費のちょうど3割が食費だった計算です。7月どうしで比べると、当サイトのデータがある2000年以降の27年間で最も高い数字でした。それまでの7月の最高は2023年の29.2%です。
月ごとの数字で30%を超えたのは、2000年以降で6回しかありません。そのうち5回は2023年12月から2026年7月までの間に集中しています。残りの1回は、外出が大きく減った2020年5月でした。
| 年(7月) | 生活費全体 | うち食費 | エンゲル係数 |
|---|---|---|---|
| 2000年 | 326,480円 | 74,206円 | 22.7% |
| 2005年 | 294,764円 | 68,923円 | 23.4% |
| 2010年 | 285,274円 | 67,102円 | 23.5% |
| 2015年 | 280,471円 | 71,506円 | 25.5% |
| 2020年 | 266,897円 | 75,075円 | 28.1% |
| 2025年 | 305,694円 | 88,630円 | 29.0% |
| 2026年 | 301,245円 | 90,740円 | 30.1% |
2000年7月と2026年7月を比べると、食費は7万4,206円から9万740円へ、22.3%増えました。
一方で生活費全体は32万6,480円から30万1,245円へ、7.7%減っています。つまり割合が上がった理由は、食費が増えたことだけではありません。食費以外に使うお金が減ったことも、割合を押し上げています。
1年前との比較でも同じ形でした。2026年7月の食費は2025年7月より2.4%増え、食費以外の支出は3.0%減っています。
生活の言葉に置きかえてみます。生活費10万円のうち、食費は3万122円です。2000年7月と同じ割合(22.7%)なら食費は6万8,383円で済む計算になります。
その差は月に2万2,357円です。同じ生活費でも、食べもの以外に回せるお金が26年でそれだけ減った、と読むこともできます。
費目ごとに前年同月比を並べると、食費の中でも外食が7.3%増えていました。趣味や旅行に使う教養娯楽も5.4%増です。
減ったのは家賃や修繕にあたる住居で14.1%減、電気・ガス・水道の光熱・水道は8.6%減でした。ただし家計調査は毎月の調査世帯が入れ替わるため、1か月だけの数字は上下しやすい点に注意が必要です。
物価の動きと並べてみます。当サイトの物価ウォッチによると、2026年7月の消費者物価指数(買いものの値段の平均的な動き)は、食料が前年同月比3.5%の上昇でした。食費の伸び2.4%はそれより小さく、値上がりの分を買い方の工夫で吸収している様子がうかがえます。
この記事は総務省「家計調査」(二人以上の世帯・全国平均・用途分類)の公表値を、当サイトが2026年9月4日に取得して集計したものです。将来の物価や家計を予想するものではなく、節約や購入をすすめるものでもありません。月ごとの数字は調査世帯の入れ替わりなどで上下します。消費者物価指数は総務省統計局の公表値です。集計時点は2026年9月4日です。