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灯油だけ、
1年で+328円。
石油製品の価格調査36年分で確かめた
エネルギーデータ検証

灯油だけ、1年前より13.7%高い。ガソリンは値下がりしているのに

公開 2026.09.03読了 約5分
この記事でわかること
・ガソリンが安くなっているのに、灯油だけ高くなっていること
・いまの灯油の値段が、36年の記録の中でどのくらいの位置にあるか
・「冬に向けて灯油は上がる」は本当か(過去20回の実績)

そろそろストーブの置き場所を考える季節です。ただ今年は、灯油の値段が少し気がかりかもしれません。当サイトの灯油価格ガソリン価格は、資源エネルギー庁が毎週公表している石油製品の価格調査を、1990年8月までさかのぼって収録しています。36年分・433か月の記録を集計すると、いま灯油にだけ起きている変化が見えてきました。

結論:ガソリンは1年前より安い。灯油だけが13.7%高い

石油製品5品目の「1年前と比べた値上がり率」
グラフを読み込み中…
出典: ガソリン価格灯油価格(当サイト、資源エネルギー庁「石油製品価格調査」より集計)。青=1年前より高い/橙=1年前より安い。グラフは毎週自動更新されます

2026年8月24日調査の全国平均で見ると、レギュラーガソリンは1リットル169.9円。1年前より4.3円安く、率にすると−2.5%です。ハイオクも−2.3%と下がり、軽油は+3.2%とわずかに上がった程度でした。ところが同じ調査の灯油は、配達価格が18リットルで2,719円。1年前より328円(+13.7%)高くなっていました。お店で買う店頭価格も2,534円で、こちらは+14.3%です。

どちらも同じ原油からつくられる燃料なのに、この1年は向きが逆になっています。生活の場面に置き換えると、ガソリンは50リットルの満タンで約215円の値下がり。いっぽう灯油は、ポリタンク1缶(18リットル)ごとに328円の値上がりです。仮にひと月4缶使う家庭なら、ひと月で約1,300円、11月から3月までの5か月では約6,600円の差になります。

いまの灯油は、記録のある36年で最も高い水準

灯油(配達)の月平均価格の推移(円/18L・1990年8月〜)
グラフを読み込み中…
出典: 灯油価格(当サイト、資源エネルギー庁「石油製品価格調査」より集計)。グラフは毎週自動更新されます

2026年8月の月平均2,719円は、記録のある433か月のうち2位でした。では1位はいつかというと、2026年7月の2,720円です。さらに上位5か月を並べると、4月・5月・6月・7月・8月とすべて2026年が占めていました。1年を通した平均(1〜8月)でも2,622円で、これも36年で最も高い水準です。前の年の同じ時期より197円高くなっています。

過去10年の「8月」の灯油価格(円/18L・全国平均)
配達店頭配達の1年前差
2020年8月1,609円1,456円−174円
2021年8月1,916円1,758円+307円
2022年8月2,184円2,025円+268円
2023年8月2,355円2,188円+171円
2024年8月2,283円2,109円−72円
2025年8月2,392円2,218円+109円
2026年8月2,719円2,533円+327円
出典: 資源エネルギー庁「石油製品価格調査」より当サイト集計(月平均値)。2016〜2025年の8月の平均は1,916円で、2026年8月はそこから803円高い水準です

記録の中でいちばん安かったのは1999年5月の835円ですから、いまはその約3.3倍にあたります。ただし、直近5年の週ごとの記録で最も高かったのは2026年3月16日調査の2,951円。そこからは232円下がった位置にいます。「高いまま高止まりしている」という表現が、いちばん近そうです。

「冬に向けて上がる」は本当か。過去20回を数えた

8月から翌年1月にかけて、灯油はいくら動いたか(2006年〜2025年の20回)
−1,200 −800 −400 0 +400 06 07 08 09 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 2008年は −1,112円(原油価格の急落) +239円 ※横軸は「8月」の年(06 = 2006年8月 → 2007年1月)。単位: 円/18L・灯油(配達) 青 = 冬に向けて上がった年(11回)/橙 = 下がった年(9回)
出典: 資源エネルギー庁「石油製品価格調査」より当サイト集計。2026年9月3日時点の月平均値で作成(図は執筆時点で固定)

「灯油は冬になると上がる」とよく言われます。そこで、8月の月平均と翌年1月の月平均を比べる作業を、2006年から20回ぶんくり返しました。結果は上がったのが11回、下がったのが9回。ほぼ半々です。上がった年の平均は+136円、下がった年の平均は−235円で、下がるときのほうが大きく動いていました。直近10回(2016〜2025年)に絞ると平均は+66円です。

いちばん大きく下がったのは2008年8月から2009年1月にかけての−1,112円。原油価格そのものが急落した年でした。逆にいちばん上がったのは2016年の+239円です。つまり冬に向かうかどうかより、その年の原油とレートの動きのほうが大きい、というのが20回ぶんの記録から言えることです。今年どうなるかは、このデータからは分かりません。

同じ灯油でも、県によって値段が違う(配達価格・2026年8月24日調査)
高い方から5県円/18L安い方から5県円/18L
東京3,012円徳島2,594円
新潟2,873円青森2,616円
静岡2,823円岩手2,631円
鹿児島2,817円秋田2,639円
福井2,808円熊本2,642円
出典: 資源エネルギー庁「石油製品価格調査」より当サイト集計(46都道府県が対象)。最も高い東京と最も安い徳島の差は418円です

最後に地域差です。配達価格でいちばん高い東京は3,012円、いちばん安い徳島は2,594円で、その差は418円。同じ18リットルで1割以上ちがいます。月4缶・5か月で計算すると約8,400円の開きです。寒い地域が高いとはかぎらず、青森・岩手・秋田は安いほうに並んでいました。使う量が多い地域ほど競争が働きやすい、ということかもしれません。

くらたのひとこと:今週の灯油とガソリンの値段は灯油価格ガソリン価格で毎週更新中です。ひと冬に何缶使うかを入れて金額を出したいときは計算機もどうぞ。冬の光熱費全体が気になる方は電気代・ガス代もあわせて。

この記事は資源エネルギー庁「石油製品価格調査」の公表値を当サイトが集計したものです。価格の見通しを示すものではなく、購入や取引をすすめるものでもありません。価格はすべて全国平均(税込・現金価格)で、店頭・地域によって異なります。集計時点は2026年9月3日、価格調査日は2026年8月24日です。

タグ: 灯油ガソリン冬支度光熱費資源エネルギー庁

目次

1結論:ガソリンは安く、灯油だけ13.7%高い
2いまの灯油は36年で最も高い水準
3「冬に向けて上がる」は本当か

この記事で使ったデータ

灯油価格・ガソリン価格
毎週更新・1990年〜収録
灯油(配達)
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