「日本の出生数は毎年5%ずつ減っている」。2023年から2025年にかけては、そんなニュースが続いていました。当サイトの出生・死亡ウォッチは、厚生労働省「人口動態統計速報」から、出生数・死亡数・婚姻件数・離婚件数を毎月自動で集計しています。この数字で、2026年4月までの1年間に日本の出生数がどう動いたかを確かめました。
日本の出生数は、2025年5月から2026年4月までの1年間で67万2,682人でした。その1年前の同じ期間(2024年5月〜2025年4月)は67万6,045人です。差は3,363人で、前年比はマイナス0.5%でした。
この記事の「出生数」は、その月までの1年間に生まれた赤ちゃんの合計です。1か月ごとの数字は月によってでこぼこが大きいので、1年分をまとめて比べています。この比べ方で見ると、日本の出生数の減り方は、2024年6月時点で6.7%減、2025年4月時点で5.3%減でした。それが2026年4月時点では0.5%減まで縮まりました。比較できる2018年1月以降の100か月で、いちばん小さい減り方です。
生活の言葉に直すと、2026年4月までの1年間、日本では1日あたり約1,843人の赤ちゃんが生まれた計算です。1年前より1日あたり9人少ないだけでした。2025年4月時点の減り方は、1日あたり104人減だったので、1年で減るペースが10分の1以下になっています。
| 期間 | 出生数(1年間の合計) | 前年との差 | 前年比 |
|---|---|---|---|
| 2017年5月〜2018年4月 | 93万7,443人 | −2万5,509人 | −2.6% |
| 2018年5月〜2019年4月 | 89万7,691人 | −3万9,752人 | −4.2% |
| 2019年5月〜2020年4月 | 86万5,209人 | −3万2,482人 | −3.6% |
| 2020年5月〜2021年4月 | 81万8,908人 | −4万6,301人 | −5.4% |
| 2021年5月〜2022年4月 | 80万3,806人 | −1万5,102人 | −1.8% |
| 2022年5月〜2023年4月 | 75万7,501人 | −4万6,305人 | −5.8% |
| 2023年5月〜2024年4月 | 71万3,982人 | −4万3,519人 | −5.7% |
| 2024年5月〜2025年4月 | 67万6,045人 | −3万7,937人 | −5.3% |
| 2025年5月〜2026年4月 | 67万2,682人 | −3,363人 | −0.5% |
毎年4月までの1年間で並べると、2023年から2025年は3年続けて5%台の減少でした。2026年の0.5%減は、その流れから急に外れています。ただし、減り方が小さくなっただけで、出生数そのものは減り続けています。増えたわけではない点には注意が必要です。
出生数の推移を2017年1月から並べると、2017年1月までの1年間は97万4,268人でした。2026年4月までの1年間は67万2,682人なので、9年あまりで31.0%減っています。1日あたりに直すと、2017年1月時点の約2,669人から、約1,843人に減りました。
いちばん少なかったのは2025年11月までの1年間の67万8人です。その後は2025年12月から2026年4月まで、5か月続けてこの底を上回りました。2026年4月までの1年間は、底より2,674人多い数です。減り続けてきた線が、2026年に入って横ばいに近づいた形です。
ただし、速報値には日本に住む外国人の出生も含まれます。日本人だけの出生数は、後日公表される概数・確定数で確かめる必要があります。この記事の数字は、届け出ベースの速報値として読んでください。
同じ2026年4月までの1年間で、婚姻件数は49万1,264組でした。前年の同じ期間より1万1,675組、2.4%多い数です。前年比がプラスになったのは2025年8月からで、2026年4月まで9か月続けて前年を上回りました。1日あたりに直すと約1,346組で、1年前より1日32組多い計算です。
死亡数は153万6,329人で、前年より9万4,708人、5.8%減りました。2025年4月までの1年間は163万1,037人と、2017年以降でいちばん多い数だったので、その反動が大きく出ています。離婚件数は17万6,846組で、2017年以降で最少でした。
| 項目 | 1年間の合計 | 前年との差 | 前年比 | 1日あたり |
|---|---|---|---|---|
| 出生数 | 67万2,682人 | −3,363人 | −0.5% | 約1,843人 |
| 死亡数 | 153万6,329人 | −9万4,708人 | −5.8% | 約4,209人 |
| 自然増減(出生−死亡) | −86万3,647人 | 減少幅が9万1,345人縮小 | — | 約2,366人の減少 |
| 婚姻件数 | 49万1,264組 | +1万1,675組 | +2.4% | 約1,346組 |
| 離婚件数 | 17万6,846組 | −5,850組 | −3.2% | 約485組 |
出生数から死亡数を引いた「自然増減」は、86万3,647人の減少でした。1日あたり約2,366人ずつ、日本の人口が自然に減った計算です。それでも2025年4月までの1年間の95万4,992人減と比べると、減少の幅は9万1,345人小さくなりました。死亡数が減ったことが、その大部分を占めています。
この記事は厚生労働省「人口動態統計速報」の数値を、当サイトが2026年9月11日に取得して集計したものです。各月の値は「その月を含む過去1年間の合計」で、2026年4月分が執筆時点の最新です。速報値は、日本に住む外国人と海外にいる日本人を含む届け出ベースの数字で、後日公表される概数・確定数(日本人のみ)とは一致しません。前年比は、1年前の同じ12か月間との比較です。この記事は人口や出生数の予想ではなく、結婚や出産について何かをすすめるものでもありません。